6月9日、3日間にわたる大リーグの新人ドラフトが終了した。昨年から専門テレビ局『MLB TV』が1巡目指名の生中継を開始したものの、それまで米国内での注目度は決して高くはなかった。というのも、元来、米国球界には新人を即戦力として期待する発想はない。実際、メジャー取材歴27年の経験を持つ『ESPN. com』のゴードン・イデス記者は、「いい選手でも、最初の2~3年はマイナーでプレーする。だから、ファンはあまりドラフトに興味を持たない」と分析する。
しかも、メジャー30球団が50巡目まで指名する選手の入団率は、平均50%前後。今年、タイガースがリーランド監督の息子パトリックを8巡目指名したのをはじめ、ホワイトソックス・ギーエン監督ら計5監督の2世選手が、いずれも父の所属する球団から「縁故」で下位指名されるなど、指名の重みを疑問視する声があることも否定できない。
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