12球団の中でチーム作りの明確な指針が最も見えてこない、といわれる横浜ベイスターズ。その横浜の次期監督に内定したのが、横浜市に住んではいるものの、これまで縁が薄かった現巨人投手総合コーチの尾花高夫である。白羽の矢が尾花に立ったのは、一にも二にも投手陣を再建できる人物、という理由からだろう。巨人が日本シリーズ進出を果したため正式発表は先延ばしにされたが、シリーズ前には組閣を終え、11月に入ってようやく投手コーチとして野村弘樹、岡本克道のふたりも決まった。
尾花理論で、弱体化した横浜投手陣は蘇るか?
これまで尾花は多くの名指導者の下でコーチを務めてきた。ヤクルト時代には野村克也、ロッテ時代は広岡達朗GM、ダイエー時代は王貞治、巨人時代には原辰徳。彼らの人間性や野球理論を学び、今や、12球団随一の投手コーチと言われるほどである。今季は巨人のチーム防御率を2点台にすると公言し、その言葉通り、2.94にまで向上させた。下位低迷の一番の原因である弱体化した横浜投手陣を立て直すには、尾花はうってつけの人材であることは間違いない。
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photograph by Hideki Sugiyama