各国を転戦して総合チャンピオンを争うフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズが始まった。初戦の男子は、織田信成がフリーで逆転し優勝、上々の滑り出しとなった。その織田の活躍を横目に、日本で開催される第4戦、NHK杯(11月6日開幕)へ向けての抱負をこう語った選手がいる。
「滑ることができるという喜びを感じることが大事です。それが周りにも伝わると思います」
高橋大輔である。GP出場は約2年ぶりのことになる。
世界一を目前にした高橋を襲ったアクシデント。
2006年のトリノ五輪で8位だった高橋は、その後、得意とするスケーティングやステップに加え、ジャンプなどでも着実に力をつけると、'07年の世界選手権では日本男子最高の銀メダルを獲得。'06、'07年のGPファイナルでも2年連続2位となった。世界のトップスケーターの一人となり、世界一をうかがう位置にたどり着いていた。
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photograph by EASTPRESS/AFLO