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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「7球団競合→入団拒否」のドラフト会議で起きた“ドラマ”…完全ノーマークだった中日の“ビックリ1位指名”とは?「生中継でド緊張」解説者が振り返る
text by

安藤嘉浩Yoshihiro Ando
photograph byJIJI PRESS
posted2026/10/25 11:04
1995年のドラフト会議で7球団から1位指名を受けた福留孝介(PL学園)。交渉権を得た近鉄への入団を断り、日本生命に進んだ
巨人の長嶋茂雄監督、中日の星野仙一監督、ダイエーの王貞治監督……。12球団の関係者が続々と会場入りする中、野崎さんが「福留君には7球団が競合すると思いますが、何があるか分かりませんよ」などと軽快なトークを展開している。その隣で、ぼくはひたすら緊張していた。
“7球団競合”福留孝介が言った「意志は曲げない」
そして、各球団の1位、2位指名が呼び上げられた(★は逆指名選手)。
近鉄 福留孝介 内野 PL学園高 ★岡本晃 投手 関大
阪神 ★舩木聖士 投手 NKK ★中ノ瀬幸泰 投手 西濃運輸
ダイエー 斉藤和巳 投手 南京都高 松本輝 投手 熊本工高
中日 福留孝介 内野 PL学園高 ★門倉健 投手 東北福祉大
日本ハム 福留孝介 内野 PL学園高 ★荒井修光 捕手 早大
横浜 ★細見和史 投手 同大 ★関口伊織 投手 日本通運
西武 ★高木大成 捕手 慶大 ★大友進 投手 東京ガス
巨人 福留孝介 内野 PL学園高 ★仁志敏久 内野 日本生命
ロッテ 福留孝介 内野 PL学園高 ★薮田安彦 投手 新日鉄広畑
広島 長谷川昌幸 投手 市銚子高 吉年滝徳 投手 関西高
オリックス 福留孝介 内野 PL学園高 川崎泰央 投手 敦賀高
ヤクルト 福留孝介 内野 PL学園高 宮出隆自 投手 宇和島東高
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当初の予想通り、福留に高校生史上最多となる7球団の1位指名が競合し、7人の監督による抽選になった。
まず近鉄の佐々木恭介・新監督が抽選札の入った封筒を右手ですっと引き上げる。続いて翌年から現場に復帰することが決まっていた中日の星野監督。第1期政権下では1986年に近藤真一(愛知・享栄)を5分の1、1987年には立浪和義(PL学園)を2分の1の確率で引き当てている。
日本ハムの上田利治監督が続き、巨人の長嶋監督が左手を抽選箱に入れた。ドラフト会議で抽選に参加するのは、監督復帰間もない3年前に、松井秀喜(石川・星稜)を4分の1の確率で引き当てて以来になる。
さらにロッテの江尻亮・新監督、オリックスの仰木監督、ヤクルトの野村克也監督が抽選に臨んだ。
そして、運命の瞬間。最初にくじを引いた近鉄の佐々木監督が「ヨッシャー!」と叫び、当たりくじを持った右手を突き上げた。ドラフト史に残る、あの有名な場面だ。
この中継内で福留の記者会見が放映された。
「最後まで自分の意志だけは、自分で決めたことですから、簡単に曲げたくありません」
近鉄への入団を断り、社会人野球の日本生命に進んだのは、皆さんご存じの通りだ。
そして、その後にもドラマが待っていた。
<続く>

