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「生き方そのものが下剋上」DeNA佐野恵太をCS勝利の立役者にした“反骨の10年”「何番でも、どこを守っても、試合に出つづけられる選手でいたい」
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byJIJI PRESS
posted2026/10/19 06:01
CS第3戦では決勝3ランを放ったDeNA佐野
「言えるのは、ここまで投げやりにならず、悪い成績であっても諦めずもがきながらやれていることが、唯一自分を許せるところかもしれません。立場上、厳しい声を受けるのは覚悟していますが、それでも厳しい声の何倍以上も応援してくれるファンの方がいたので、うれしかったし、頑張らなきゃいけないなって思うんです」
また佐野を見ていて強く思うのは、起用法が多岐に渡っていることだ。この数年、守備では左翼と一塁を行き来し、また打順も日によって変わることが多い。ちなみに昨季は1番から6番、今季は2番から7番といった具合に各打順を任されている。
ある意味、主軸もできればチャンスメイクも下位も任せられるのが佐野の特性なのだろうが、それにしてもプレーする立場からすれば負担が掛かって仕方がないように思える。アイデンティティーを保ちにくいのではないのか。
どこで起用されようとも
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しかし、そう佐野に尋ねると、気にとめることもなく言うのだ。
「いや打順に関しては、どこに入ろうとやることは一緒ですし、チームからも『変わらず、いつも通りやってくれ』と言われているので、準備も含めそこは変わらないんです。
守備に関しては、最初こそ見え方が変わるので大変なときもありましたけど、もう全然問題ないです。それに昨年ぐらいから、内外野両方守る選手が僕以外にも増えてきて、そういった選手がひとりでも多くいる方がチーム力も上がると思うんですよ。だから求められれば、しっかりとやっていきたいという気持ちはあります。とにかく僕としては何番であろうが、どこを守ることになろうが、試合に出つづけられる選手でありたいなと思っているんですよ」
達観したような様子で佐野は言った。しかし次の瞬間「けど……」と言い、少しだけ含み笑いをした。

