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「生き方そのものが下剋上」DeNA佐野恵太をCS勝利の立役者にした“反骨の10年”「何番でも、どこを守っても、試合に出つづけられる選手でいたい」
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byJIJI PRESS
posted2026/10/19 06:01
CS第3戦では決勝3ランを放ったDeNA佐野
ドラフト9位から這い上がった反骨の男
2016年のドラフト会議で9位指名され、注目度が低いなか「見返してやりたい!」と、血のにじむような努力を重ね、代打で結果を出して這い上がり、存在感を示すことに成功した若手時代。
2020年には、レギュラーでもなかったにもかかわらず、アレックス・ラミレス監督からキャプテンと4番に指名され、見事期待に応えてプロ4年目にして首位打者を獲得している。そして調子の波はありつつも、2022年には最多安打のタイトル、2024年にはWBSCプレミア12で侍ジャパンに選出、そして今季は1000安打&1000試合出場を達成した。
反骨の男は、ここまで見事なキャリアを重ねていると言ってもいいだろう。
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ただ一方で過去のことを聞くと、首をかしげながら次のように言うのだ。
「いや、あんまり昔のことって覚えていないんですよ。あっという間に時間が過ぎていっているんで。今年でプロ10年目と思うと、なんか怖いですよ。感覚的には25歳ぐらいで止まっていますからね」
来月で32歳になる佐野は、そう言うと笑った。負けず嫌いで執念深いのに、それでいて過去をあまり振り返らない。この二律背反ともいえる性格こそ、もしかしたらプロとして適した感性なのかもしれない。屈辱を受けたとしても、決して後ろを見ることなく、その瞬間瞬間を、情念を持って突き進む。
佐野にとって自分を許せるところとは?
プロである以上、常に満足することはないだろうが、佐野に「選手生活において許せることがあるとすれば何ですか?」と聞いたときのことだ。次の言葉がとても印象に残っている。

