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「トライアンドエラーを繰り返したら、エラーの方が多くなって…」今季一軍出場なしのカープの長距離砲・末包昇大は二軍で何に悩んでいるのか?
posted2026/09/14 11:00
昨季は123試合に出場し、打率.243、11本塁打の成績を残した末包
text by

前原淳Jun Maehara
photograph by
Hideki Sugiyama
ペナントレースが最終局面を迎えても、末包昇大は一軍にはいない。昨季、広島の日本人選手で最多本塁打を放った長距離砲。ケガではない。今季は二軍でチーム最多タイの85試合に出場し(9月12日時点。以下同様)、新人の岸本大希とともに規定打席に到達している。それでも、一軍からは一度も声がかかっていない。
「もちろん、悔しいですし、一軍にいる選手に負けたとも思っていません。でも、そこは自分の実力不足。遅いんですが、ようやく感覚が上がってきたところがある。早い時期に今のような感覚があれば、違ったんじゃないかという思いはあります」
結果で示せなかったことが、現状を招いている。二軍での打撃成績は打率.221、5本塁打、28打点。5月まで2割をわずかに上回る低空飛行を続けた打率だけでなく、タイプとして求められる本塁打や打点でもチーム最多の数字を残せていない。
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長打を求めすぎて確実性が失われたわけでも、確実性を求めて持ち味が失われたわけでもない。ただ、その現状が打撃の迷走を物語っている。
迷走を招いたトライアンドエラー
春季キャンプでは若手との違いを示す打撃を披露していた。本人にも手応えはあった。だが実戦に入ると結果を残せず、積極起用された若手のアピールに押され、一軍に入り込む余地がなくなった。
「しばらくは若い選手を使うんだろう、すぐに一軍に呼ばれることはなさそうだなと考えてしまったんです。そして、今、呼ばれないなら、さらに良くなるためにあれもこれも変えてトライアンドエラーを繰り返してみたら、エラーの方が多くなってしまった」
改良するはずが、気づけば改悪になっていた。6月から7月までの2カ月で長打は本塁打1本のみ。一軍昇格をうかがうレベルにはなかった。
チームに不足する長距離タイプであり、2桁本塁打を2度記録した実績から「一軍の舞台に立てば、モチベーションが変わって打つかもしれない」という声もある。確かに、チャンスを与えられる権利はあるかもしれない。
ただ、昨季終了後の秋季キャンプから今春キャンプ、そしてシーズン開幕とすべて二軍に置いた新井貴浩監督のメッセージは、そんな優しいものではないはずだ。いわば、「獅子の子落とし」。求められたのは結果と内容。そのためには確固たる技術の構築が欠かせない。
