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池田高校の名将・蔦文也「酒臭い息を吐きながら、上半身裸でノックを…」親交のあった編集者が語る“知られざる素顔”「町の人たちは面白がって見ていた」 

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近藤雅人

近藤雅人Masahito Kondo

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photograph byAFLO

posted2026/07/29 11:02

池田高校の名将・蔦文也「酒臭い息を吐きながら、上半身裸でノックを…」親交のあった編集者が語る“知られざる素顔”「町の人たちは面白がって見ていた」<Number Web> photograph by AFLO

甲子園で自らノックを行う池田高校の蔦文也監督

「蔦文也とは、浪漫の人だった」

 四国の山間の地にありながら、この地は全国制覇の野望が息づいていて、敗者たちが虎視眈々と天下奪還を窺っているようなところなのである。野望を捨てきれない敗者のロマンがこの地にはよく合う。蔦氏は「山あいの子供たちに一度でいいから大海(甲子園)を見せてやりたかったんじゃ」という名文句を残している。そうなのだ。蔦文也は心のうちに満たされぬ空洞を抱えながらも、辺境の地から都制覇に思いを馳せる浪漫の人だったのだ。

 ナンバーウェブに、蔦氏の孫で映画監督である蔦哲一朗氏の印象深いコメントが紹介されている。「あの時代に池田町から全国優勝するという志はぶっ飛んでいたと思う。じいちゃんの時代があったから、町の人たちの目線が外に開かれた。池田町に生まれた僕らだって、世界に目を向けていいんだと」。蔦哲一朗は、自我のメタファーを牛にみたてた(?)『黒の牛』という作品で、昨年4月、第49回香港国際映画祭コンペティション部門の最高賞を受賞した。作中に登場する黒い牛が、私には蔦文也が抱えた大きな空洞と重なって見えて仕方がない。第1回第2回もあわせてお読みください】

近藤雅人(こんどうまさひと)

1953年、徳島県生まれ。徳島県立池田高校、早稲田大学第一文学部卒業。元ごま書房副編集長。フリーライターを3年ほど経験した後、朝日新聞社に入社。週刊朝日百科・世界の文学編集長、メディカル朝日編集長などを歴任。

記事公開から1年に及ぶ継続取材を経て完全書き下ろしで書籍化。“高校野球界最大の謎”を追ったミステリーノンフィクション『監督、神になる 池田高校 記憶の衝突』(著:田中仰)が7月29日についに発売。記事公開から1年に及ぶ継続取材を経て完全書き下ろしで書籍化。“高校野球界最大の謎”を追ったミステリーノンフィクション『監督、神になる 池田高校 記憶の衝突』(著:田中仰)が7月29日についに発売。
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「野球の神様か、あるいは…」池田高校の名将・蔦文也のナゾ「亡くなって四半世紀が経つのに…」蔦の素顔を知る“元担当編集者”の告白
この連載の一覧を見る(#1〜3)

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