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バレーボールPRESSBACK NUMBER
「よっちゃんが日本代表になるなんて…」女子バレー佐藤淑乃の姉が語る“平凡だった妹”が覚醒した瞬間「昔はちょっと怒られるとすぐ泣いていたし」
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph byJVA/AFLO SPORT
posted2026/07/11 11:00
バレーボール女子日本代表・佐藤淑乃(24歳)。昨季のSVリーグでMVPを受賞、新シーズンからイタリアでプレーする
小学生の淑乃は、いたずらっ子だったという。赤ちゃんのころのおとなしかった面影はどこへやら。学校の先生から電話がかかってくることも珍しくなく、宿題もギリギリまでやらないタイプ。優等生だった彩乃とは正反対だった。
ただ、姉の後ろを追いかけるのだけは、成長してからも変わらなかった。
「バレーボールをやりたい!」と訴え続けた彩乃がクラブに入ったのは小学3年生のこと。送り迎えをする母の車で一緒に体育館に足を運んだ淑乃にも「やってみれば?」と声がかかり、何となくバレーボールを始めた。そんな受け身の姿勢だったからか、年齢差を考慮しても、技術を習得するのは姉のほうが断然速かった。
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「初めて妹に負けたと思ったのはハンドスプリングくらいですね。淑乃が小学2年生のころ、体育館で(ハンドスプリングの)練習をしていたとき、当然私のほうが先にできるようになると思っていたんですけど、ある日突然、淑乃ができるようになって、『よっちゃん、運動神経よかったんだ』と驚きました(笑)。悔しかったことをよく覚えています」
平凡な選手だった淑乃
バレーボールで先に才能が開花したのも、彩乃のほうだった。セッターとして千葉県選抜に選出され、同学年の関菜々巳とツーセッターで全国大会にも出場した。
同じ中学に後輩として入学してきた淑乃は、当初は控えメンバーに入るのがやっとで、2人が同じコートに立って試合をしたことはない。
部員が少ない弱小チームだったこともあって、彩乃が卒業してからは淑乃がエースになったが、特段、人の目を引くわけでもなく、誰が見ても「すごい」と思わせるような選手でもなかった。
「中学入学の時点での私の身長は超えていましたし、ポテンシャルはあったのかもしれない。でも、パワーもないし、レシーブもスパイクも、特別すごいわけじゃない。平凡中の平凡。小学生のころはちょっと怒られるとすぐ泣いていたし、根性があるタイプでもないから、周りに慰めてもらう姿ばっかり見てきた。ここまでの選手になるなんて、家族だけじゃなく、誰もが想像もしていなかったと思います」
中学3年生になった淑乃は、彩乃と同じく千葉県選抜に選ばれ、JOC杯中学バレーボール大会に出場した。それでも、県内外の強豪校ではなく、姉と同じ敬愛学園に進学した。試合に出られる確率が高い、と考えたのも一つの理由だった。
その選択が吉となる。


