オカダ・カズチカの名言

今の僕が欲しいのは、ライバルになるような“本当の彗星”なんです。レスリングや柔道がメチャクチャ強くてプロレスに転向してきました──というような。そうすれば、本当の彗星じゃない、その対極にいる僕が、もっと輝くかもしれない。

アメリカ武者修行に旅立った岡田かずちかは、2012年1月4日の東京ドーム大会にオカダ・カズチカとして凱旋帰国を果たし、トップレスラーへの階段を彗星のごとく駆け上がったが、その経歴を見る限りエリートとは呼べない。彗星というよりはむしろ雑草である。中学卒業と同時にメキシコのプロレス学校でプロレスを学んだオカダには、格闘技のバックボーンはない。だが、オカダにはデカいガタイに甘いマスク、そして観客の気持ちを掴むセンスがある。そんなプロレスの申し子だからこそ、自分の足りないものを持っているエリートと戦いたいのだろう。

Number882号(2015/07/16)