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「デカいだけのちゃらんぽらんなヤツ」がなぜMLBからドラフト指名まで?…“名門校で甲子園出場→ハワイ大進学”の武元一輝(21歳)とは何者なのか
posted2025/07/17 17:01

智弁和歌山高から米・ハワイ大へ進学した武元一輝がアスレチックスからドラフト指名。逸材はなぜ異国への挑戦を選んだのか?
text by

田口元義Genki Taguchi
photograph by
JIJI PRESS
高校野球の名門・智弁和歌山高出身で、現在は米ハワイ大に在籍する武元一輝(21歳)がMLBドラフトでアスレチックスから指名を受けた。甲子園でも活躍し、昨年は全米最高峰のサマーリーグで最優秀投手にも選ばれた大器は一体何者なのか。また、なぜ異国の地への進学を選んだのだろうか。《NumberWebインタビュー全2回の1回目/つづきを読む》
日本のプロ野球を経て、メジャーリーグに挑戦する。それは今も「王道」かもしれないが、「当たり前」ではなくなった。
近年、アマチュア時代に「プロ注目」と、約束手形を得た選手たちが続々と海を渡る。
高校時代の「プロ注」が続々、海外へ
花巻東時代に高校生最多の140本ものホームランを量産した佐々木麟太郎は、2024年にスタンフォード大に進学。高校通算45本のホームランに最速153キロの「二刀流」として異彩を放った桐朋の森井翔太郎は、今年からアスレチックスとマイナー契約を結んだ。
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武元一輝もその時流に乗るひとりである。
先人たちがいることは理解するが、自身が後進だという認識はない。
「正直に言うと……」
武元がそう切り出してから発していた言葉には、謙虚であるようで、実は強烈な自我が含まれているようだった。
「人に刺激を受けるとかどうこうはないです。『自分がどうなりたいか』ということに集中しているというか。そんなに人を気にするほど実力もないですし」