ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER

「原価20円の焼きそばを500円で売ってた」「リゾートに10億」全日本女子プロレスの驚きの“カネ遣い”…あの極悪レフェリー・阿部四郎の証言

posted2024/11/28 11:01

 
「原価20円の焼きそばを500円で売ってた」「リゾートに10億」全日本女子プロレスの驚きの“カネ遣い”…あの極悪レフェリー・阿部四郎の証言<Number Web> photograph by AFLO

プロモーター、レフェリーとして全日本女子プロレスに携わった阿部四郎が当時を語る

text by

堀江ガンツ

堀江ガンツGantz Horie

PROFILE

photograph by

AFLO

Netflixのドラマ『極悪女王』のヒットによって、今ふたたび、ダンプ松本やクラッシュ・ギャルズが活躍した80年代の女子プロレスが注目を集めている。芸人・玉袋筋太郎、構成作家の椎名基樹、プロレス格闘技ライターの堀江ガンツの3人が、当時の女子プロレスラーや関係者にインタビューした『玉袋筋太郎の全女極悪列伝』(白夜書房)より、2013年に収録した“極悪レフェリー”阿部四郎の生前のインタビューを抜粋して紹介する。今では考えられない、あの時代の女子プロレスの実態とは?《全3回の第2回/第3回に続く》

◆◆◆

阿部 (全女は)というより、ほら、カネ遣いすぎたんだよね。

椎名 放慢経営がすぎた(笑)。

阿部 カラオケ屋やったりレストランやったりね。

玉袋 バブル期にはリゾート地開拓もありましたよね。

ガンツ 秩父リングスター・フィールド(笑)。

阿部 あんなの買ってどうするんだよ? ダメだよ、あんな山ん中。誰が行くんだよ?

あれ作るのに、10億くらいかかってんだよ

玉袋 交通の便が悪かったんですよね?

阿部 悪いもなにも、道が細すぎて大型バスが通れないんだから。どうやって人を呼ぶんだよ!

一同 ダハハハハハ!

玉袋 バスで行けない関東のリゾート地って聞いたことないよ!(笑)。

ガンツ ドアが小さすぎて、機材が入らなかった荒井注のカラオケ屋的ですよね(笑)。

玉袋 もともとの計画がずさんすぎるんだよ!(笑)。

阿部 あれ作るのに、3億かかるはずだったんだけど、なんだかんだで10億くらいかかってんだよ。

玉袋 10億! 失敗のスケールがいちいちでけえんだよな~。

焼きそばは「原価20円、売値500円」

ガンツ それでいながら、普段は何百円かの焼きそばを会場で売ってるんですけどね(笑)。

玉袋 日銭商売との落差がすげえんだよ。

阿部 でも、あの焼きそばは、相当儲かったんだよ。

椎名 儲かったんですか!(笑)。

【次ページ】 1キロ20円って、どんな肉ですか!(笑)

1 2 3 NEXT
#阿部四郎
#玉袋筋太郎
#全日本女子プロレス
#長与千種
#ライオネス飛鳥
#クラッシュ・ギャルズ
#極悪女王
#ダンプ松本
#極悪同盟

プロレスの前後の記事

ページトップ