転売した場合、お金だけを失う可能性も

　転売サイトに宝物のように思えるチケットが登場したが、現在、韓国の野球ファンは転売チケットをなかなか購入できず、様子見をしている状況だ。というのも、開幕第2戦のチケットが3月1日に発売されるのに加え、「クーパンプレイ」の対応によって転売チケットの有効性が変わってくるためだ。

　クーパンプレイでは発売終了後、SNSを通じて「転売されたチケットと確認されれば、予約とチケットを無効処理し、入場を制限する」と明言し、断固たる対応を取ると発表した。もし高額の転売チケットを購入した後、不正な方法（転売）で入手したチケットであることが判明した場合、入場もできず、お金だけを失うケースが発生する可能性もある。そうなると今度はチケット価格が暴落する可能性もある。

　一方、入場時に徹底した確認が難しくなれば、転売が横行し、日本、アメリカなど海外から訪れる野球ファンを相手に転売チケットが暴騰するかもしれない。クーパンプレイも転売防止と入場時の混乱を防ぐためにかなり悩んでいるようだ。現在、転売取引を見つけたら、クーパンプレイに通報するよう呼びかけているが、果たして転売防止の効果があるのか疑問だ。

ソフトバンクグループの出資も受けて成長した2010年創業のクーパン。2021年3月にはニューヨーク証券取引所に上場　©Getty Images

「オオタニが来韓しなければ…」の意味

　チケットを購入できず、高額の転売チケット購入も躊躇している野球ファンの間では、「もしオオタニが来韓しなければチケットが手に入るのでは？」のような話も出回った。韓国開幕戦において注目の的である大谷が怪我の心配や調整を理由に来韓せず、米国本土に残れば、転売されているチケット価格は下がり、チケットが手に入りやすくなるのではないかという期待から出た話だ。大谷のプレーは見られないとしてもMLBの試合は見たいという意味もあるが、韓国国内において大谷が「転売チケットの値段を動かす力」を持つ注目選手であることを示す褒め言葉とも言える。

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