箱根駅伝の往路優勝ゴールも「あんな走りはしたくない」…駒澤大2年・山川拓馬が語る「山の神になれなかった後悔」「リベンジを果たしたい」

「めちゃくちゃ悔しいですね」

　山川拓馬（2年）が顔をしかめてそう話すのは、前回の箱根駅伝の5区だ。

「上りが得意と言っていたのにうしろから中央大に詰められて……。自分的には昨季、一番ひどい出来のレースでした」

区間4位も「上りは、まだ力不足だと感じました」

　山川は4区の鈴木芽吹（当時3年）から襷を受け、トップで山に入った。上りに絶対的な自信を持っていたが、阿部陽樹（中央大、当時2年）の猛追にあい、途中で尻尾を掴まえられる距離にまで詰められた。1年生で区間4位と往路優勝に貢献した走りは及第点なのだが……。

「上りは、まだ力不足だと感じました。もう、あんなレースはしたくない。上る力をしっかりつけて次は圧倒的な上りを見せたいですね」

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練習の内容を変えた

　山での失速は、スピード持久力不足が原因だった。その課題を克服するために、まずジョグの改善に取り組んだ。日々、距離を決めて走るだけではなく、ジョグの目的を明確化し、内容に意味を持たせた。例えばポイント練習の前日は少し速いジョグにして体を速い動きに慣らし、ポイント練習の翌日はペースを落とし、時間をかけて長い距離を走った。ポイント練習も1年時はBチームだったが、Aチームでの練習を増やし、全体的に質を上げていった。

　その取り組みの中間テストが5月の関東インカレのハーフだった。

　山川は、先頭で引っ張って走るも最後に赤星雄斗（4年）に抜かれ、2位に終わった。

「僕は3月にヘルニアになり、ほとんど走れずの状態だったんですが、逆に赤星さんはしっかり練習が出来ていたので、その差が最後に出たのかなと思います。でも、前で引っ張って走れたので、ある程度、力がついてきているんだなって感じました」

山川の姿が消えた。なぜ？

　その関東インカレ後、レースシーンから山川の姿が消えた。

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