濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
「間違いなく伸びます」スターダム異例づくしの新人・天咲光由(20歳)の“魅力”は何なのか? 中野たむも意表を突かれた“まさかの発言”とは
posted2022/09/03 11:03
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Norihiro Hashimoto
女子プロレスラーの写真集が出版されるのは珍しいことではない。ただ『週刊プレイボーイ』とのコラボで3冊発売となると異例中の異例だ。
8月にデジタル版も含め写真集を3冊一気にリリースしたのは、スターダムの新人レスラー・天咲光由(あまさきみゆ)。今年3月にデビューしたばかりだ。キャリアわずか5カ月でこの注目度というのも、やはり異例。キャッチフレーズは“超新星”である。
天咲「新人だからこそ成長を感じてもらえる」
この8月は、リング上の闘いでも大事な局面を迎えた。21日のビッグマッチ、ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)大会で羽南が持つフューチャー・オブ・スターダム王座に挑戦。その翌週、26日の若手主体興行『NEW BLOOD 4』の出番はメインイベントで「超新星5番勝負」第2戦を闘った。対戦相手は団体トップの一角、中野たむだ。
ポテンシャルは文句なしの天咲だが、今すぐベルトを巻いたり、たむに勝ったりできるとは思えなかった。今はとにかく経験を積む段階。分かりやすい“試練”を用意してもらえること自体が期待の表れと言っていい。
天咲は、今の自分の強みについて「団体で一番の新人なこと」だと語っている。
「新人だからこそ成長を感じてもらえると思うし、応援もされやすいと思うので」
チャンピオンの羽南に、ツイッターでタイトルマッチのプレッシャーを教えると言われたことに対し、天咲は記者会見でこう答えている。
「私はデビュー前からプレッシャーがかかっていたし、期待もされてきました。それを超えてきた自信もあります」
異例の注目…期待を超えてきた自負
確かにそうだ。デビュー戦は『NEW BLOOD 1』のメインイベント。相手はやはりトップ選手の林下詩美だった。デビュー決定の時点でリング上でファンに挨拶。スターダムの「てっぺんで咲く」という願いが込められたリングネームは記者会見で発表された。
「プレッシャーがかかるっていうのは期待されているということで、ありがたいことですよね。期待を感じるから、それを裏切らないように努力してきました。プレッシャーでどうにかなってしまうようではダメだと思ってます」
プレッシャーは期待の裏返し。羽南は当然のように厳しい言葉を投げかけた。期待される新人だからプレッシャーをかけた、と言ってもいいだろう。
「デビューして1年も経ってないあなたに私は倒せない」
一方、天咲には天咲の言い分があった。彼女はタッグマッチながら羽南から勝利を収めている。その結果をもってタイトル挑戦が決まったのだ。
「私にはチャンピオンから3カウントを奪ったという自信があります。フューチャー王座は、結果を出してないけど(デビュー3年未満もしくは20歳以下の)挑戦条件に見合うからタイトルマッチができたという人もいる。私はそれが納得いかなかったので」