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大谷翔平はオールスターで今年も“先発投手”になれるのか? 普段は見れない中継ぎ・クローザーの可能性も、考えられる“5つの出場プラン” 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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posted2022/07/12 17:02

大谷翔平はオールスターで今年も“先発投手”になれるのか? 普段は見れない中継ぎ・クローザーの可能性も、考えられる“5つの出場プラン”<Number Web> photograph by Getty Images

2年連続でオールスターに選出された大谷翔平。気になる起用法は…?

先発か、中継ぎか?

1)先発投手として投打同時出場に対しての最大の追い風は地元ロサンゼルスでの開催がある。今季6勝でありながら機構推薦枠で選ばれたサイ・ヤング賞3度、通算191勝左腕のクレイトン・カーショー(ドジャース)とともにエンゼルス・大谷が先発を務めるストーリーだ。ドジャースタジアムでの球宴開催は42年ぶりであり、今年はドジャースでデビューした黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソン氏が亡くなってから50年にあたる節目の年でもある。ロサンゼルスの雄、カーショーと大谷が花を添えれば大きく盛り上がること間違いなしだ。

 前半戦の成績を考慮すれば、2)中継ぎ投手として投打同時出場が考えられる。その場合、ア・リーグの先発投手は選手間投票ナンバーワンの評価を得たレイズのシェーン・マクラナハンかトミー・ジョン手術から見事な復活を果たしたアストロズのジャスティン・バーランダーであろう。マクラナハンはリーグトップの防御率1.73で9勝をマーク。バーランダーはハーラートップタイの11勝を挙げている。

 だが、2)の起用は大谷の準備という点で不安も残る。大谷は公式戦登板の際、キャッチボールやブルペン投球などに費やす準備の時間が40、50分にも及ぶ。「DH」としてラインナップに残りながら、登板への準備はできるのか。中継ぎ投手としての登板の可能性は低いかもしれない。

 となると、救援でマウンドへ上がる場合は、「DH」から一度外れ、投手としての準備を整えてからということになる。

「特別ルール」が必要になる可能性も

3)DHを退いた上で中継ぎ投手として出場4)DHを退いた上でクローザーとして出場の場合は昨年同様に「特別ルール」の設定が必要になるが、オールスターゲームの性質を考えれば大きな問題はないだろう。中継ぎよりもクローザーとしての登板が大きく盛り上がることは必至だ。だが、救援投手としてリーグトップの19セーブを挙げ選ばれたガーディアンズのエマニュエル・クレースら4投手への“リスペクト”の問題も残る。機構を含めた関係者たちがどのような考えを持っているのか。話し合いの結果に注目が集まる。

【次ページ】 大谷「選んでいただいた皆さまに感謝しながら」

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