スポーツ名言セレクションBACK NUMBER
「グレイト・ガイとはショウヘイのこと」メジャー最強打者トラウトも絶賛する大谷翔平の“超才能”とは《MVPアベック弾+初満塁弾》
posted2022/05/11 06:02
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Icon Sportswire/Getty Images
<名言1>
シフトにかかることがあったとしても自分の形で振って、自分のスイングをしなくちゃいけない。
(大谷翔平/Number1048号 2022年3月31日発売)
◇解説◇
ついに打者・大谷翔平の打棒が本拠地エンゼルスタジアムで猛威をふるった。
現地時間5月9日(日本時間10日)に行われたレイズ戦、「3番DH」で先発出場した大谷は、第2打席でセンター前ヒットを放つ。そして6回裏の第3打席でビークスが投じた初球のカットボールを強振すると、左中間最深部へと運ぶ5号ソロ本塁打に。前打者マイク・トラウトに続く2者連続ホームランでリードを広げた。
さらに衝撃的だったのは7回の第4打席。無死満塁の大チャンスでバッターボックスに入った大谷は、フォーシェイの投じた5球目の142kmカットボールを再び強振。打球速度176.7キロ、角度29度、126メートルという完璧な当たりで再び左中間スタンドに叩き込んだ一撃は、メジャーキャリア初の満塁本塁打となった。日米キャリア通じて最多タイとなる1試合5打点で、チームの11-3の大勝に大きく貢献した。
昨年は右中間方向へのホームランが目立っていた大谷だが、この日の2本塁打はセンターから左方向だった。2022年の開幕を前にしたインタビューで、大谷はこのように語っていた。
「ど真ん中に来た球を打ったときはセンターです。まっすぐでも変化球でも、ど真ん中ならセンターへ打つのが理想で、コースによって内角ならライトへホームラン、外角ならレフトへホームランという感じで左右に散らばっていくバッティングが、自分が一番やりたいことに近づく感じですね」
今シーズンはMVPを獲得した大谷に対して、相手バッテリーも警戒心を高めてきわどいコースで勝負する場面が目立った。さらには鋭い当たりを放っても野手シフトの正面を突いてアウトになるなど、4月の月間成績は打率.247、4本塁打11打点にとどまった。
それでも大谷は5月に入ってロングヒットが増えるなど、本領を発揮し始めた。2021年5月は月間7本塁打を放っているが、大谷らしいスイングでアーチを数多くかけることはできるか。
トラウトが語った“スーパースターとなる心構え”
<名言2>
誰かが顔にならなければいけない。自分は一生懸命に自分らしいプレーをするだけだ。でも、「バトンタッチ」と人がいってくれるならうれしいし、クールなことだと思う。
(マイク・トラウト/Number950号 2018年4月12日発売)
◇解説◇
メジャー最強打者であるトラウトは大谷のチームメイトであり、エンゼルスの看板選手であり続けている。そんな彼は球団のスター選手であるだけでなく、「デレク・ジーター引退後、MLBの顔となるのは彼だ」と言われてきた。