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新人野手として清原、松井以来のNumber表紙 “令和の怪物”佐藤輝明(阪神)が語った意外な「憧れの選手」とは?
posted2021/06/17 17:07
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Maciej Kucia
6月13日の交流戦終了時点で貯金「20」、4月から首位を快走する阪神の象徴となっているのが、“怪物ルーキー”佐藤輝明。発売中のNumber1029号 特集・阪神タイガース「猛虎新風伝」では、その佐藤が表紙を飾り、巻頭独占インタビューで掲載しています。ここでは、本編で書ききれなかったエピソードをご紹介します。
5月下旬の昼下がり、「よろしくお願いします」の声とともに甲子園のグラウンドに“怪物”が姿を現すと、それまでどんよりとしていた空から、俄に陽の光が差し込み始めた。
阪神タイガース特集は2017年以来、4年ぶりで、その時の表紙は当時の金本知憲監督。これまで数々の阪神特集号を組んできた本誌でも選手の表紙は意外に少なくて、さらにルーキーが表紙を飾るというのは本当に異例で……。
「そうですか、ありがとうございます」
表紙撮影を担当した編集者の前のめりな説明に対して、佐藤輝明の回答は実にシンプルかつ明快だった。撮影のため対峙するのはポーランド出身の外国人カメラマン、マチェイ・クーチャさん。写真を撮られ慣れていない新人であれば臆しても無理のないシチュエーションだが、バッターボックス上の姿と同様、佐藤に動ずる気配は全くなかった。
「イイネ!」「グッド!」というカメラマンの賛辞とともに次々と撮影されるショットに漂うルーキーらしからぬ大物感――。そして撮影の最後には、ややはにかむような笑顔とともに、お決まりのZポーズも披露してくれた。
サンズ「彼のバッティングを見るのは私もワクワクします(笑)」
こうした大物感は佐藤の大きな魅力のひとつ。今号でインタビューに応えてくれた選手たちも一様にこう声を揃えている。