秋山　佐世保実業のときも、ほんとに怖かったらしいです。その頃に比べたら、だいぶ優しくなったみたいです。

――清水さんと言えば、丸太を持って走るインターバルが名物練習ですが、やっぱりしんどいですか。

秋山　しんどいですけど、あの練習があったから、勝てたんだと思います。僕らはそんなにすごい選手がいるわけではないので、束にならないといけない。インターバルのとき、走れないやつがいたら、背中を押してやったり、声をかけてやって、何とか走らせる。そのお陰で、試合でもチームが束になることができたんだと思います。

休日は45分かけてファミマに

――憧れの清水監督がいるとはいえ、雲仙市から大島に来るとなると、相応の覚悟がいるとは思いますが、そのあたりはいかがでしたか。

秋山　初めて来たときは、正直、何にもねえな、って。やっていけるのかな、っていう気持ちはありました。でも、野球に関しては、1つ上の先輩がある程度、下地を作ってくれていたので、最初から充実した練習ができましたね。

――寮もグラウンドから本当に遠いですよね。山の奥の奥。タクシーの運転手さんは道を間違えているのかと思ってしまいました。休みの日、どこかへ出かけることはあるんですか？

秋山　港の前にファミリーマートがあるんです。あそこへ行きます。そこくらいしか行くところはないんで。でも、めっちゃ遠い。寮からグラウンドまでが自転車で30分くらい。ここからコンビニまでが15分くらい。なので休みの日に寮から直接行こうとすると45分くらいかかる。

大崎高校、選手たちの寮

大島のファミリーマート

――それにしても清水さんが大崎に来てから、まだ3年でしょう。うまく行き過ぎているとは思いませんか。

秋山　すごいっすよね。自分でも、そこはすごいとしか言いようがないです。

（2）エース坂本に聞く「1日ご飯7合も食べ切れる？」

――エースの坂本君は中学時代に全国大会に出て、いろんな高校から誘いがあったのに、ここを選んだわけですよね。他に何校ぐらい見学に行ったのですか。

大崎高校のエース・坂本安司

坂本　4校ぐらいです。僕が入ったときは、大崎はまだそんなに強くなかったですけど、雰囲気が他とはぜんぜん違った。選手の顔つきを見て、ここは絶対に強くなるなと思ったので大崎を選びました。

――秋山君は初めてここにきたとき「何もねえな」と不安になったそうですが、坂本君はどうでしたか。

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