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魅惑の新ビッグ・レッド・マシン。
秋山翔吾以外も凄いレッズの補強。
posted2020/02/02 20:00
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Getty Images
2012年以来、8年ぶりのポストシーズン進出を目指すレッズが、今オフ、劇的な大型補強に成功した。
西武からFAとなった秋山翔吾外野手に続き、昨季27本塁打のニック・カステラノス外野手(カブスFA)と4年6400万ドル(約70億円)で契約。これまでに、通算182本塁打のマイク・ムスタカス内野手(ブルワーズFA)を4年6400万ドル、通算85勝左腕のウェイド・マイリーとは2年・1500万ドル(約16億5000万円)で獲得するなど、約180億円の資金を注ぎ込むアグレッシブな補強を進めた。
過去5回の世界一に輝いた古豪も、近年は慢性的な低迷に喘いできた。'12年の地区優勝を最後に、'15年からは4年連続最下位。観客動員数も、昨季まで4年連続で200万人を割るなど、ファン離れは顕著だった。
その一方で、上昇の兆しは着実に見え始めていた。
祖父、父ともメジャーリーガーで、史上5組目の親子監督となったデビッド・ベル監督が就任した昨季は、最終的には地区4位に終わったものの、投手陣がリーグ15球団中4位の成績(防御率4.18)を残すなど、徐々にチーム力を蓄えてきた。
メジャーでも屈指の重量打線に。
対照的に、攻撃力は打率、得点ともリーグ12位と、クリアすべき課題は明白だった。
だからこそ、今オフは満を持してチーム再建に着手した。
その結果、昨季49本塁打のスアレス、通算284本塁打のボットらに秋山ら3選手が加わったことで、メジャートップクラスの破壊力を持つ重量打線が完成した。
カステラノスとの契約後、ディック・ウィリアムス編成本部長は満足そうに言った。
「我々の今年のゴールは、チームを建て直し、優勝すること。そのためにも、厚みを加え、強く、どの部門においても複数のオプションを持たなくてはならない」