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井岡一翔は父と決別しても強い。
大みそかの世界戦は実現するか?
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph byGetty Images
posted2018/09/10 11:30
井岡一翔の眼光は以前にも増して鋭かった。4階級制覇の現実味が増してきた。
渡米は強い選手とたたかうため。
おそらく井岡は今回の試合内容で「SUPERFLY」の主要なタレントの1人と認識されたことだろう。つまりアメリカでやっていけるある程度のめどが立ったということだ。
日本にいればそれなりのスターとしての扱いを受けた井岡が心機一転、アメリカに飛び出すにあたっては、相当の覚悟と決意があったはずだ。さまざまなしがらみから解放される反面、失ってしまうものもたくさんあったろう。井岡は試合後、次のように語ったという。
「アメリカに来たのは強い選手とやりかったからで、この勝利でスタートラインに立った気持ち。自分を中心にそういう選手たちと、今後はやりたい」
アメリカで試合を重ねていけば、その力はさらに認められるはずだ。今後に期待を持たせる井岡の米国デビュー戦だった。