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国際大会で日本の野球が不評って?
勝つための戦術と“マナー”の問題。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byKyodo News
posted2018/04/17 07:00
大差がつく試合も多かった2018年のセンバツ。その時の考え方が日米で違う、というのは知識として持っていて損はない。
高野連の事務局長はどう考える?
日本高野連の竹中事務局長は、こう話す。
「高野連としても技術・振興委員会のなかで、国際大会では(世界的なマナーについて)こんなことあるよという話は聞いています。でも、それが甲子園の大会で浸透するというのは、ちょっと難しいかもしれないですね。
日本の場合は大量得点差のある試合でも、全力でやらないようなことがあると、手を抜いたと思われるところがある。これは文化の違いもあると思うんやけど。アンリトゥンルールへの理解は、国際大会に入る前に伝えていくしかないと思う」
勝利が何よりも求められる高校野球の中で、大量得点差でリードしていたチームが盗塁を自重して追加点を取れず、逆転されたら指揮官が采配ミスだと批判を浴びるのは間違いない。
高野連としても国際大会での不評は気にしているようなので、これから落としどころを探していくことになるのだろう。
いずれにせよ、難しい問題だ。