調教師、馬主、牧場すべてにとって初のGI勝利。

　ミッキークイーンは、流れが合わないのに後方で自分の競馬に徹し、外から凄まじい脚で3着に飛び込んできた。宝塚記念で4番人気に支持され、サトノクラウンからコンマ3秒差の3着になったように、一流の牡馬相手でも上位の力の持ち主だ。

　ドバイターフで世界の牡馬勢を蹴散らしたヴィブロスは、道中ずっと掛かっていたことから、やや距離が長かったか。

　それらを相手に勝ち切ったモズカッチャンは、3歳馬ゆえ2キロのアドバンテージがあったとはいえ、古馬の牡馬を相手にしてもヒケをとらない実力馬と見るべきだろう。

　厩舎開業18年目の鮫島調教師にとっても、馬主の株式会社キャピタル・システム、そして生産者の目黒牧場にとっても、これが初めてのGI勝利となった。タフで、カバーする距離が幅広く、そして何より強い孝行娘の今後が楽しみだ。