野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
WBCに出てる外国選手はどんな人達?
MLB愛好家のトリプルクロスレビュー。
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byAFLO
posted2017/03/20 11:30
バレンティンは強打のオランダでも4番に座って打ちまくっている。アメリカの地で日本と戦うことになるのだろうか。
キューバは亡命の影響が隠せず……。
●キューバ(2次ラウンド0勝3敗)
Tessy「かつては“赤い稲妻”と恐れられたキューバも3戦全敗でした。いい選手はみんな国外に亡命しちゃいましたからね」
Toyo「今のキューバリーグ、セリエ・ナシオナルにはこれからの選手と、終わりかけの選手しかいない状況じゃからの。ただ、キューバ代表の今回のメンバーを見ても、セスペデスは、メッツの大砲の一周り下の弟。ビクトル・メサは、往年のスターのジュニアと、キューバは、血縁からいい選手が出る傾向があるみたいじゃのぉ」
Tomo「亡命しちゃいましたけど、横浜にいたグリエルも父親は偉大な選手で、兄も弟も叔父も大叔父もいとこも野球選手。何かあるかもしれないですね」
Toyo「今の代表にもいい選手はおるけど、元々のキューバ、亡命選手も含めたキューバ代表は恐ろしいメンツになるじゃろ」
Tomo「MLBの元キューバ人だとアブレイユ、セスペデス、プイグ、モラレス、ディアス、アレクセイ・ラミレス、ヘチャバリアに、名前だけならグリエル、そしてネクスト・スターのモンカーダ、トマス、ソレア等々……野手はドミニカに勝るとも劣らない感じですね」
キューバはまるで1970年代のような野球。
Toyo「ただ、ピッチャーが足らんのぉ……。去年、ホゼ・フェルナンデスが亡くなってしもうたからの……」
Tessy「残念すぎる事故でした……。でも、もし健在だとしても先発は不安かもしれないですね。チャップマンという絶対的なクローザーはいるけど、そこまでゲームを作れるか。ボートピープルの息子みたいな“キューバ系”まで含めたら十分なんでしょうけど」
Tomo「イメージで勝手なことを言うと、キューバは野球が古く感じるんですよね。ドロンと曲がるカーブとか、やたらに豪速球を投げ込むピッチャーとか、セイバーを使って配球をしない、力勝負って感じがしますし」
Tessy「よくわかります。試合を見ても1970~90年代前半のビデオ観てるような雰囲気になりますよ」
Toyo「元々身体能力があって順応が早いから、アメリカに行けば成長するんじゃがのぉ」
Tomo「2002年に31歳で亡命したコントレラスとかも、もうちょっと若い時にMLBでやってくれたら……と思わずにはいられません。まぁ、早くって言ったって、命がけで小舟に乗って亡命しなくちゃならないんですから大変ですけど」
Toyo「リナレスもパチェコも、あと史上最速のビネンも……。全盛期にメジャーでやらせてみたかったのぉ」
Tomo「リナレスとかキンデラン、懐かしいですねー。キューバはオリンピックに力を入れていて、毎回なんだか得体のしれない前評判があって、やってみてもすごい強くてワクワクしたなぁ」