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NumberDoから新しいランの大会誕生!
「TOKYO FREE 10」には物語がある。
text by
NumberDo編集部Number Do
photograph byTetsuhiko Kin
posted2016/04/15 12:00
第1回「TOKYO FREE 10」の打ち上げは林試の森公園で。記念撮影ではみんなで「10」ポーズ!
練習ゼロ、人生初の10kmでも……楽しい!
筆者はゼロ回大会で生まれて初めて10kmを走り、走っている途中から腸脛靭帯が痛み、苦痛に顔をゆがめながらゴールした編集部員ですが、今回も懲りずに練習ゼロで参加しました。
生まれて初めての10kmは確かにつらかった。でも、普段車で通っている道を走ったときの不思議な気分、フィニッシュ近くで同じTシャツを着たランナーを発見したときの高揚感、そして打ち上げの楽しさを思い出してのエントリーです。
ゼロ回大会のゴールは弊社・文藝春秋でした。自宅からほぼ10kmだったのでコースは考えるまでもなかったのですが、今回の武蔵小山までは2kmほど。グーグルマップを見ながら、せっかく桜の季節だから近所の緑道を桜吹雪の中、優雅に走って――と妄想は広がります。いざ走ってみると地面を見ながら足を前に進めるのに精一杯で、顔をあげて桜を楽しむ余裕はなかったのですが……。
参加したランナー全員に物語が生まれる大会。
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ゴール後の打ち上げ、今回も楽しかったです。
電車に乗るのが面倒ということでスタート地点まで10km走り、そこからさらに10km走った猛者がいました。
熱烈な箱根駅伝ファンの女性は大手町からスタートでひとり箱根気分を味わったと嬉しそう。桜の季節なので目黒川でニアミスしていたことがゴール後にわかったランナーたちが盛り上がったり。1km走ったところで財布を忘れたことに気づきリタイヤも頭をよぎったけれど、財布がないと打ち上げが楽しめない、と自宅に戻り予定以上のペースで12kmを走り切ったランナーは美味しそうにビールで喉を潤します。この10kmのために宮城から上京したランナーもいました。10kmのために往復600km以上!
そう、「TOKYO FREE 10」は、ひとりひとりのランにストーリーがある大会なんです。ビールを片手にどこを走った、あれを見た、とわいわいやる楽しさは他の大会では味わえません。同じ大会に参加した一体感はそのまま、ひとりひとりがまったく違うコースでまったく違う風景を見ているのです。