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快進撃の巨人、監督インタビューで
“高橋野球”の一端が垣間見えた!
posted2016/04/05 15:00
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Hideki Sugiyama
いよいよ4月5日から“伝統の一戦”が始まる。今シーズンはまだ9試合を終えたところだが、巨人は7勝2敗で首位を走り、阪神が5勝3敗1分の2位。つまり、今季初めて顔を合わせる両チームの3連戦が首位決戦となるのだ。Number899号では巨人×阪神の特集を組んでいるが、今回は上々のスタートを切った高橋由伸監督のインタビューを紹介しよう。取材は開幕前に行なわれたが、その言葉の端々からは快進撃のカギとなったものが読み取れる――。
開幕4連勝でスタートした高橋由伸監督は、チームを再生するには打撃の強化が第一歩だとしていた。昨年のチーム打率は2割4分3厘だったが、3日現在で2割6分3厘と、目標としていた2割6分を達成している。ルーキーの高山俊と20歳の横田慎太郎という若手1、2番コンビが奮闘している阪神に対して、期待されていた岡本和真と重信慎之介は現在二軍。この若手2人をどのように見ていたのだろうか。
若手にはまだ不満。助っ人は意外にも絶好調。
「若い選手を使っていくには当然、我慢も必要ですけど、負けてもいいから我慢とは思わない。やるからには勝たなくちゃいけない。ただ彼ら新しい力というのが出てこないとチームは強くならないと思うので、当然、期待はしています。だからこそオープン戦でも重信や岡本を使ってきたわけです」
――ただ結果には不満?
「不満ですね。あれじゃ不満です。全然ダメというわけではないですが、まだまだでしょう。頑張っているなとは思いますよ。でも、『頑張っているな』と声をかけられるほどではない」
若手による戦力の押し上げがない中、打撃で貢献しているのは新加入の2人の助っ人、ギャレットとクルーズだ。特にギャレットはこれまで4本塁打の9打点と絶好調。メジャーで通算122本塁打の経歴をひっさげて、ブンブン振り回してくるタイプかと思いきや、日本人投手の変化球・外角球を多用するスタイルに早くも適応している。
――オープン戦でもギャレットとクルーズがある程度の結果を出して、だいぶ打線としても骨格というか、これでスタートできそうだと見えてきたのでは?
「そうですね、おおまかなところでは。実際、誰をどう使おうかとか、何番を打たせようかとか、そういう部分での悩みはいくつかありますけどね」