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NumberWeb版、2015年J1順位予想!
識者3人が2ステージ制の覇者を占う。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2015/03/05 10:35
キックオフカンファレンスで村井満チェアマンは「お客さんを魅了するのはゲームのクオリティー」と語り、試合の流れをなるべく止めないよう、時間稼ぎ行為をしないよう各チームに呼びかけた。
ガンバではなく川崎が優勝、と予想する人も。
●飯尾篤史 サッカーライター
1位:川崎
2位:G大阪
3位:鹿島
4位:東京
5位:浦和
6位:柏
7位:神戸
8位:湘南
9位:名古屋
10位:広島
11位:新潟
12位:鳥栖
13位:横浜
14位:仙台
15位:松本
16位:清水
17位:甲府
18位:山形
チーム力が最も安定し、力強さを感じさせるのは、昨季の三冠王者、G大阪だ。ゼロックス・スーパーカップでは浦和に押し込まれる時間が目立ったが、むしろボールの支配にこだわらないでゴールに鍵をかけ、後半に決着を付けた勝負強さのほうが印象的だった。そのG大阪を年間王者にしなかったのはACLで勝ち進むことを予想したからだ。
そこで、川崎を年間王者に予想した。角田誠、杉本健勇、エウシーニョ、船山貴之の獲得で戦力は充実の一途をたどる。ACLにも参戦しないため、中村憲剛と大久保嘉人が長期離脱せず、風間八宏監督が大一番で“迷”采配を振るわなければ、優勝が期待できる。長年の勝負弱さが気になるが、逆に、第1ステージも2位、第2ステージも2位に泣いたが、実は年間王者になっていた、というシナリオもあるかもしれない。
苦戦しそうなのは、浦和か。“大量”補強はしたが、“大型”補強ではない。ACLやゼロックス・スーパーカップを見る限り、“変わってない”“相変わらず”との言葉が頭に浮かぶ。リーグ優勝のカギを握るのは、ずばり、柏木陽介だ。ペトロヴィッチ監督の寵愛を受ける彼が、プレー面でも精神面でもひと皮むけて、本当の意味で“浦和レッズ”を背負えたなら、タイトルが獲れるのではないか。
戦力を見れば、現役代表、元代表、元五輪代表がズラリと並ぶFC東京は、なかなかのもの。昨季のエドゥーはやや期待外れに終わったが、その点、前田遼一は計算できる。あとは、武藤嘉紀が昨季に続いて二桁得点できれば、守備は堅いだけに上位を狙える。
楽しみなのは、高速アタックでJ2を独走した湘南だ。ウェリントンと武富孝介がいなくなり、前線の顔ぶれが大きく変わる不安はあるが、高山薫は計算の立つ選手。山田直輝が完全復活できれば、十分カバーできるはず。また、チョウ・キジェ監督のもと、2年前にJ1を戦っている経験も大きい。同じ轍を踏まないどころか、どうリベンジするか、じっくりと仕込んでいる最中だろう。
吉田達磨新体制の柏も楽しみだが、ACLに参戦するため第1ステージはやや苦戦か。その柏を昨季まで率いていた策士、ネルシーニョ監督が“お金はあるのになかなか上位になれない”神戸をどう改革するのかにも注目したい。
昨季のJ2・6位で、積極的な補強もままならなかった山形は、戦力面で大きく劣る点は否めない。甲府は監督が代わったうえに、堅守を支えた佐々木翔、青山直晃のふたりが移籍してしまったのが痛い。
清水は昨季ぎりぎりで残留したにもかかわらず、補強がおとなしかったのは意外だった。ノヴァコヴィッチに代わる助っ人、ピーター・ウタカとミッチェル・デュークを獲得したが、開幕時点でチームに組み込めなかったのは大きく響くのではないだろうか。