フットボール“新語録”BACK NUMBER
「ペップは常に選手を楽しませる」
バイエルンの“面白い”練習の秘密。
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byAFLO
posted2014/03/03 10:50
練習を指揮するグアルディオラ監督。リーグ最大のライバルであるドルトムントのクロップに「同じリーグにいることが不運だ」と言わせるほど、圧倒的な力を見せ付けている。
「練習にこそ、監督の哲学が表れる」
グアルディオラがうまいのは、こういうハードワークのメニューに、選手が楽しく取り組めるようにエンターテイメントの要素を付け加えるのを忘れないことだ。
合宿の終盤には、このメニューによるトーナメントを行なった。4組に別れ、準決勝、3位決定戦、決勝を開催。フランス代表のリベリーは「ペップは選手を楽しませることを忘れない。これほど練習がおもしろい監督は初めてだ」と絶賛する。
かつてペップの最大のライバルだったモウリーニョは「練習にこそ、監督の哲学が表れる」と語っていた。ペップの練習内容を知れば知るほど、バイエルンの進化が必然であることがわかる。
バルセロナ時代は鉄のカーテンに閉ざされていたが、ファンサービスを重んじるドイツでは、さすがのペップも合宿を完全非公開にはしない。これからもペップ流の練習メニューを、注意深く観察していこうと思う。