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遠藤保仁が2014年W杯出場宣言!
「ブラジルまで4年間、バリバリやる」 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byKaoru Watanabe/JMPA

posted2010/09/13 10:30

遠藤保仁が2014年W杯出場宣言!「ブラジルまで4年間、バリバリやる」<Number Web> photograph by Kaoru Watanabe/JMPA

「経験豊富で一流の選手を見てきたと思うので、どういう指導をするか楽しみ」とザッケローニ監督への期待を表明した遠藤

「今日は出たかったぁ」

 9月4日、日本代表がパラグアイに1-0で勝った後、遠藤保仁は、そう言った。

 南アフリカW杯後、初の代表の試合で自分のプレーをファンに見せたかった。また、日本代表の監督にザッケローニが決まり、新監督が視察する中、パラグアイを相手に自分の存在感をアピールしたかったのだろう。だが、左ふくらはぎに故障を抱え、体調も万全ではなく、ベンチ外で試合を観戦することになったのである。

「これからブラジルまで4年間、バリバリやる気があるからね。そのためのスタートだったんで、やりたかったけど……」

 34歳で迎えるブラジルW杯は、決して容易な道程ではない。ブラジル大会が最後になるだろう中堅の選手や世界に名を売りたい若手選手が虎視眈眈とレギュラーの座を狙い、熾烈な椅子取りゲームが繰り広げられるのだ。その中で、常に高いレベルのパフォーマンスを発揮し、指定席をキープしていくのは並大抵のことではない。だが、南アフリカW杯を大きな成功で終えた遠藤は、まだ成長の余地があると感じていた。それを地道に実現していけばブラジルは十分射程距離に入ってくると踏んでいる。

 テーマは、ゴールだ。

「世界ではゴールの評価が高い。これは、想像以上だった」

 南アフリカW杯で経験したのは、ゴールの重要性とペナルティエリアの厳しさだった。

「世界ではゴールの評価が高い。これは、想像以上だった。ゴールしないと認められないぐらいの感じだよね。だからこそ、世界で戦う選手はゴールへの意識が高い。それは、すごく刺激を受けたし、俺ももっと狙っていかないといけないって思った。でも、それは逆に言うとゴールを奪うのは簡単じゃないってこと。実際、ペナルティエリア内は半端なく厳しい。世界のDFは、シュートを打たれたらまずいっていう意識がすごく強いんだろうね。シュートを打たれるとなると、相手は必ず体を投げ出してくる。PKとか気にせずに、スライディングしてくるからね。で、シュートを打つ方は、それをかいくぐって打たないといけない。だから、ワンタッチ目をどこに置くべきか、ペナ内に走って入るタイミングとか、ひとつひとつのプレーに対してものすごく気を使うようになった」

 W杯で2ゴールを挙げ、評価を高めた本田圭佑のように、ゴールは選手の価値を釣り上げる。しかし、遠藤は、ただ闇雲にシュートを打てばいいとは思っていない。参考にすべきは、南アフリカW杯で優勝したスペインの選手たちの動きだった。

「例えば俺らが守っていて、そこからシュート打ってくれたらラクだなって思った時に打つチームと、スペインのようにそこからさらに回して、相手を疲れさせ、ここっていう時に仕掛けるチームがある。どっちがイヤかって言われたらスペインでしょ。スペインのように、さらにボールを回されるとより走らされるんで、守っている方はすごく苦しいからね。それは時間を追うごとにボディーブローのように効いてくる。だから、俺も常にゴールは狙っているけど、無理はしない。回して、回して、打てる状況になったらしっかりと狙う。ボックスに入ったら勝負するけど、すごくゴールから離れているのに、がむしゃらに打つのは、どうかなって思うからね」

【次ページ】 「成長しなきゃブラジルには行けないからさ」

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