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女子プロ野球 選手寮『HOME BASE』
ライバルチームと一緒の合宿生活。 

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芦部聡

芦部聡Satoshi Ashibe

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photograph bySatoshi Ashibe

posted2010/06/15 06:00

女子プロ野球 選手寮『HOME BASE』ライバルチームと一緒の合宿生活。<Number Web> photograph by Satoshi Ashibe

両チームの主将、京都・大倉選手(左)と兵庫・川保選手

米1合のメガ盛りビビンバをガッツリかき込む。

「なに、このミミズみたいなの? あんたにあげる」「ワラビのナムルでしょ! 自分で食べなよ」……こんな掛け合いに苦笑いを浮かべるのは、スポンサーのわかさ生活から派遣されている栄養士の平井亜衣子さんだ。

「合宿生活が始まったのは3月からですが、これでも食生活はだいぶきちんとしてきたんです。野菜嫌いだったり、好き嫌いの多い子もいましたけど、みんな残さず食べるようになりました。監督さんからも、三食しっかり食べさせるようにと言われてますし、食べるのも練習だよと口うるさく指導しています」

 選手の食事量は1日約3000キロカロリー。一般的な女性の1.5倍ほどだ。ちなみにビビンバの米は1合強。メガ盛りである。

「かなりのボリュームでしょう(笑)。私は高校と大学の男子野球部の食事も担当していますが、彼女たちは男子並みに食べますね。体格もだいぶがっしりしてきて、特に下半身はずいぶん逞しくなってきたと思います」

「問題は出会う機会がないことです!」

 慌ただしくランチを食べ終えると、チームごとに専門学校へバスで出発。電車に揺られて合宿所に戻ってきたのは、京都アストドリームスが夜10時、兵庫スイングスマイリーズが11時近く。さすがにお疲れ気味である。

「移動中はだいたい寝てるんですけどね……。晩ごはんを食べたら、洗濯したりしてるうちに、すぐに就寝時間になっちゃう。自分の時間が少ないのは、ちょっとしんどいですね」

「でも、合宿所に来てから、食生活ははるかに良くなりましたね。自分、高校のときからひとり暮らししてたんですけど、だいたいコンビニ弁当とかファストフードだったから」

「合宿生活って食べることぐらいしか楽しみがないんですよ。だから、せめて好きなものを食べたいっていう感じもあるかな。魚とか野菜、ぶっちゃけ苦手なんですよね」

 夕食を口に運びながら、ガールズトークとは呼べない、ひどく地味な会話を繰り広げる。

「色気はないけど、男女交際は禁止されてません。問題は出会う機会がないことです!」

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