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フル代表に行くヤングなでしこは誰?
宮間も驚いた、恐るべきポテンシャル。
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byToshiya Kondo
posted2012/09/10 11:25
3位入賞を果たしたにもかかわらず満足していないという猶本(前列中央)。「悔しかった。金メダルが良かったです。アメリカが喜んでるのを見て悔しくなりました」
「わたしたちが20歳のときはここまでうまくなかった」
舌を巻いたのは、なでしこジャパンの主将、宮間あや。そして、女子サッカーで世界屈指のテクニックを誇る27歳をして感嘆の言葉を口にさせたのは、ヤングなでしこである。
8月19日から9月8日まで日本で開催されたU-20女子W杯で、“ヤングなでしこ”ことU-20女子日本代表は、3位という過去最高の成績を収めた。
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平均年齢19歳の彼女たちの躍動ぶりは素晴らしく、宮間が感じたものと同じ感覚を抱いた人々もおそらく多かったのではないか。動きの中で止める、蹴るといった技術の高さや、キックの力強さ、パス交換による多彩な攻撃は、“世界一のなでしこジャパン”を知っている我々にとっても、ある意味、サプライズだった。
ドイツ同様、フィジカルで上回るナイジェリアとどう戦ったのか?
大会最終日の9月8日に行なわれたナイジェリアとの3位決定戦は、このチームとして戦う最後の試合でもあった。
「試合に出た人も、出なかった人も、最後は皆で同じ方向を見て、皆で勝とう」
キャプテン藤田のぞみ(浦和レッズレディース)の言葉に、ヤングなでしこたちは深くうなずき、ピッチに向かった。
先発メンバーは、4日に行なわれた準決勝ドイツ戦から3選手が入れ替わり、準々決勝と準決勝で左サイドハーフを務めていた田中陽子(INAC神戸)がグループリーグ第2戦ニュージーランド戦以来となるトップ下で先発した。
前回大会で準優勝の実績を残しているナイジェリアは、日本が負けたドイツと同様に、フィジカルの強さを前面に押し出してくるチームだ。ドイツ戦では、立ち上がりから相手の勢いに気圧されたかのようにミスを連発し、開始19分で3失点してしまった日本だけに、ナイジェリア戦では試合の入り方が非常に重要になる。
果たして日本は、慎重に相手の出方をうかがいながら試合を進め、ときおり押し込まれながらもチャンスの訪れを待つ。