オリンピックへの道BACK NUMBER
48年ぶり出場の陸上女子400mリレー。
決勝進出の鍵、16歳土井杏南の存在。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAsami Enomoto
posted2012/07/18 10:30
日本選手権、女子100mで決勝進出を決めた土井杏南。決勝ではスタートで福島千里を引き離して70m付近までトップに立ち続け、最終的に2位となった。
「出るだけじゃだめです。決勝も不可能ではありません」
土井は、ロンドンへの抱負をこう語っている。
「出るだけじゃだめです。決勝も不可能ではありません」
ポジティブな性格だと自己分析する彼女らしいコメントである。
スタートの得意な土井には、一走としての期待が寄せられるが、リレーに出られるのは4名。一人は補欠に回ることになるから、土井の出場が確定しているわけではない。
福島と競い続けてきた高橋、昨年急成長を遂げた市川、大学職員として仕事と掛け持ちしながら競技生活を送ってきた佐野と、誰もが出場したいと思っている。
メンバー内での競い合いの中で、土井という新たな顔は刺激となるはずだ。
大会まで残り少ない時間でもう一歩成長すること。競い合いつつも、チームとして結束すること。そこに日本の活路がある。