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<マラソン特別講義> 鈴木宗男 「走り続ける不屈の政治家」
text by
秦野邦彦Kunihiko Shinno
photograph byAsami Enomoto
posted2012/05/09 06:00
女房と娘が布団ごとロープでグルグル巻きに……。
これは余談ですが、'03年に胃ガンの手術を受けたこともあって、うちの女房は私がマラソン大会に出ることを反対しているんです。大会前に仕事を減らして体調管理に万全を期するなら許してもらえるんですが、私の仕事上そうもいきません。「東京マラソン2007」のときは前日まで北海道にいて寝たのが夜中の2時ですから、そりゃ心配されますね。朝、目が覚めたら起き上がれないんです。女房と娘が行かせまいと布団をロープでグルグル巻きに縛ってあって。なんとか抜け出して朝飯もロクに食べずに走ったんですけどね。あの日はみぞれ混じりの雨で、とても寒かった記憶があります。
辛いときに言い聞かせるのは「選挙に比べたら楽だ」ということ。
走っていて辛いとき、自分に言い聞かせるのは「選挙に比べたら楽だ」ということです。鈴木宗男はフットワークがいいと言われるのは、ひとえにマラソンのおかげだと思います。政治家の皆さんはゴルフもいいけど、普段から基礎体力を鍛えておくべきですよね。走っていてつくづく思うのは、どんなコースにも上り坂と下り坂があるということ。これは人生も一緒で、私なんて大臣もやれば刑務所にも行くという天国と地獄を味わってきてるわけですから。大事なのは、苦しいときにどれだけ頑張れるかということです。生きてさえいれば必ず良いことはある。私は走るとき、いつもそうやって自分を励ましています。
【成功の秘訣】
反骨心で走る。
【失敗の教訓】
仕事の忙しさを言い訳にしない。