主役バルサを喰う勢いのアグレッシブなプレッシング！

　果たして試合は極上のサッカーショーとなった。

　主役は2－0で勝利したバルサであり、際立ったのは彼らの驚異的なパスワークだったが、それを強いたのはアスレティックの見事なディフェンス――わずか48時間前、全力でシャルケと戦ったことをまったく感じさせないアグレッシブなプレッシングだった。

　選手層の薄さと、経験値の少なさから生じる精神的スタミナ不足が相まって、リーガではなかなか順位を上げられないアスレティックではあるけれど、志とプレイレベルの高さはスペインを飛び出てヨーロッパ有数となった。

「決勝進出がふさわしい」と語ったファーガソン監督の言葉どおり、大きな波に乗っているELでは最後まで突き進んでいく可能性が高い。