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四元奈生美 ユニフォームは私の使命。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byJunko Takahashi
posted2008/03/13 16:58
カラフルなユニフォームで、存在感を示す四元。「近ごろは、私のこと卓球の上手なタレントさんと思ってる人も多いみたい」というのもうなずける。
この日、着用してくれたユニフォームは自らデザインしたもので、テーマは「希望」。制作には約1カ月、費用は1着10万円ほどかかる。そうまでしても目立つユニフォームを着ることを、四元は「私の使命」という。
「最初は賛否両論いろいろありましたけど、卓球界に絶対に必要なことだと思ってがんばりました」
今でも試合前に審判から注意を受けるのはおなじみの光景だ。しかし昨年、国際卓球連盟のアダム・シャララ会長に「グレート!」と褒められ、自信をつけた。
ユニフォームが注目されるためあまり語られることはないが、実力は本物。今年の全日本選手権混合ダブルスでは準決勝で福原愛ペアを破り準優勝を果たした。
「でも、仮に来年優勝しても、聞かれるのはユニフォームのことなんでしょうね……」
目下の悩みは満足に練習時間が取れないこと。卓球のかたわら、テレビ出演、ファッションショーと休むひまがない。
「収入がないと生活できないですから。でも私が選んだ道。いろんな活動をしながらも結果も出す。卓球に関しては人より頭を使ってるつもりですよ。ない頭を(笑)」
今年30歳になる四元は、そう言って胸をはった。