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高視聴率の女子バレー、喜ぶのはまだ早い。
text by
久保大Masaru Kubo
photograph byTamon Matsuzono
posted2005/07/21 00:00
女子バレーのワールドグランプリがものすごいことになっている。6月26日のブラジル戦は平均視聴率が21.8%、瞬間最高視聴率は38.8%を叩き出した。同じ時間帯に放送された阪神・巨人戦の8.0%を大きく上回った。
高視聴率を支えるのが、日本チームの好調な滑り出しだ。東京ラウンドではポーランド、韓国をいずれも3―0と一蹴、アテネ五輪ベスト4のブラジルとは最終セットにもつれこむ、手に汗握る好勝負を見せてくれた。韓国ラウンドも2勝1敗と、1位通過。だが、手放しで喜ぶのはまだ早いかもしれない。
というのは、ワールドグランプリという大会の位置付けにある。バレー界では五輪を頂点に、世界選手権、W杯が三大大会と呼ばれ重要視されている。郎平・アメリカ監督が「今回は学生中心の若いメンバーに経験をつませたい」と語るように、五輪から1年後の今大会は各国にとって3年後の北京五輪を見すえた強化、育成の場なのだ。