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レース前は合格で、レース後に失格!?
可夢偉の入賞が取り消された謎。 

text by

尾張正博

尾張正博Masahiro Owari

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2011/04/06 10:30

レース前は合格で、レース後に失格!?可夢偉の入賞が取り消された謎。<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

「ポイントは失いましたが、週末の内容としては、去年の開幕戦とはえらい違いで、成長を感じてもらえたと思います」(可夢偉の公式ブログより)。失格理由に関してまったく罪の無い可夢偉だが、ポジティブに次戦に備えているところが頼もしい!!

可夢偉と日本の夢を壊したチーム関係者は猛省するべき。

 ザウバー側は「わずか2、3mmの誤差だった」と語っているようだが、FIAの車検委員によれば「単位が違うほどの誤差だった!!」とのこと。誤差というには大きすぎ、相当なダウンフォースを発生させる効果を得ていたということで、FIAとしても見逃すわけにはいかなかったようだ。

 これだけ大きな誤差を生むリアウイングを持ち込んだということは、ウイングをデザインする段階で、チーム側が新しくなったレギュレーションをちゃんと確認していなかった可能性も否定できない。

 当初、メルボルンでは控訴する意思を表明していたものの、後日断念したのは、自らのリアウイングに根本的な問題があることを発見したからではないだろうか。

 いずれにしても、これによりザウバー2台の失格が決定となり、小林可夢偉が「被災者の人たちに勇気を与えたい」と必死に戦って勝ち取った4ポイントも露と消えた。

 スポーツは人々に夢と感動を与えるものである。その夢を壊し、落胆させるようなことは二度と起こさぬよう、関わった者たちは自省してもらいたい。

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小林可夢偉
BMWザウバー

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