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若手を育てるために。
女王・杉山愛の決断。
text by
![吉松忠弘](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
吉松忠弘Tadahiro Yoshimatsu
photograph byHiromasa Mano
posted2007/05/31 00:00
![若手を育てるために。女王・杉山愛の決断。<Number Web> photograph by Hiromasa Mano](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/6/350/img_66052054c8d85c54d2337ef0b0e7506f19285.jpg)
31歳の杉山愛と17歳の森田あゆみのダブルスが、5月1日から6日まで行われた国際テニス連盟(ITF)公認の国際公式戦カンガルーカップ(岐阜県長良川テニスプラザ)に出場し、同ペアとしては初優勝を飾った。杉山が1月に北京五輪への挑戦を明かしてから約3カ月。14歳違いの新星と女王のコンビが、いよいよ五輪出場に向けて第一歩を踏み出した。
北京五輪のテニス競技は、来年6月9日の最新世界ランクを基準に出場選手が決まる。予選はないので、WTAツアーやITF公認大会など対象大会で好成績を収め、世界ランクを上げることが五輪出場への最優先事項だ。杉山の最新世界ランク(5月7日付)はシングルスが26位、ダブルスが14位。ケガなどの不可抗力は別にして、このランクをキープすれば、杉山の北京五輪単複出場はほぼ確実である。森田はシングルス176位、ダブルス294位。大会推薦枠はあるにしても、現在のランクでは出場は不可能だ。約1年をかけて、この世界ランクをシングルスでは100位以内、ダブルスでも200位以内に上昇させなければならない。ただこれは、1年あれば十分に可能な数字だ。世界ランクは下位になればなるほど、ポイント差はごくわずか。1大会で好成績を挙げるだけで、一気に20〜30位は跳ね上がる。
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