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「僕の中では“源田の次”です」侍ジャパン・井端弘和監督がはっきり認めた宗山塁(明大)の実力…名手を「直電で招集」してまで見せたかったものとは

posted2024/03/10 11:03

 
「僕の中では“源田の次”です」侍ジャパン・井端弘和監督がはっきり認めた宗山塁(明大)の実力…名手を「直電で招集」してまで見せたかったものとは<Number Web> photograph by JIJI PRESS

侍ジャパンで“共演”を果たした源田(左)と明大・宗山

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小西斗真

小西斗真Toma Konishi

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JIJI PRESS

 井端弘和監督率いる侍ジャパンの2024シーズンは、欧州代表を相手に2試合、18イニングを無失点で始まった。とりわけ3月7日の第2戦は6投手によるパーフェクトリレーだった。

「やはりピッチャーはコントロールと変化球の精度だと再認識させられました」と吉見一起投手コーチも大満足の強化試合。とりわけ全国の野球ファンに強く印象づけたのは、金丸夢斗(関大)、中村優斗(愛知工大)の両投手と、西川史礁(みしょう)(青学大)の大学生トリオだった。

“大学生トリオ”の実力は…

 第2戦に先発した金丸は、150kmという球速表示以上の速さを感じさせるストレートと、NPBの中軸クラスでも体勢を崩されるであろうチェンジアップなどを駆使した。際だったのはその球質のよさで、パワー系の投手には対応できていた欧州代表の各打者もまったくタイミングを取れず、6人の打者のうち外野に飛ばせたのは1人だけだった。

 一方、球速が売りの中村は自己最速に並ぶ157kmをたたき出し、1イニングを11球でねじ伏せた。第1戦は途中出場、第2戦は1番・センターで起用された西川は、大舞台に萎縮しない気持ちの強さと思い切りの良さを存分に見せつけた。左足を高く上げる豪快なスタイルで、ほとんどの打席でファーストストライクを振っていった。そうかと思えば追い込まれればノーステップ打法を使い分ける。練習日も含めてわずか3日間の侍ジャパンだったが、計測機器がはじき出した打球速度は、今回のチームでもトップクラスだったという。そして内野手から転向してまだ1年の外野守備でも難しいライナーをダイビングキャッチ。完全試合を守備でもアシストした。

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井端弘和
源田壮亮
埼玉西武ライオンズ
宗山塁
明治大学
村上宗隆
近藤健介
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