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山本由伸が大谷翔平と「25年ドジャースのWエース」になるために…462億円契約、オリ72億円ゲットより「1年目の球数」が気になるワケ 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byKiichi Matsumoto,Icon Sportswire/Getty Images

posted2023/12/23 17:13

山本由伸が大谷翔平と「25年ドジャースのWエース」になるために…462億円契約、オリ72億円ゲットより「1年目の球数」が気になるワケ<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto,Icon Sportswire/Getty Images

山本由伸と大谷翔平。メジャー屈指の名門ドジャースで2人が目指すものは、もちろん世界一だ

〈先発陣〉*マークは左投手
18.山本由伸 23試16勝6敗 164回169振 率1.21(オリックス)
28.Bミラー 22試11勝4敗 124.1回119振 率3.76
31.Tグラスノー 21試10勝7敗 120回162振 率3.53(レイズ)
26.Tゴンソリン 20試8勝5敗 103回82振 率4.98
21.Wビューラー 今季登板なし/※22年:12試6勝3敗 65回58振 率4.02
78.Mグローブ 18試2勝3敗 69回73振 率6.13
80.Eシーハン 13試4勝1敗 60.1回64振 率4.92
56.Rヤーブロー* 25試8勝7敗 89.2回67振 率4.52

〈救援陣〉
64.Cファーガソン* 68試7勝4敗3S17H 60.1回70振 率3.43
48.Bグラテロル 68試4勝2敗7S19H 67.1回48振 率1.20
59.Eフィリップス 62試2勝4敗24S6H 61.1回66振 率2.05
51.Aヴェシア* 56試2勝5敗1S10H 49.2回64振 率4.35
38.Yアルモンテ 49試3勝2敗10H 48回49振 率5.06
99.Jケリー 42試2勝5敗1S13H 39.1回60振 率4.12
58.Gヴァーランド 16試1勝1敗1H 20.1回20振 率6.64
85.Dメイ 9試4勝1敗 48回34振 率2.63
71.Gストーン 8試1勝1敗1S 31回22振 率9.00
93.Bハドソン* 6試0勝0敗 8.2回7振 率7.27
63.Kハート 1試0勝0敗 2回3振 率0.00

※17.大谷翔平23試10勝5敗132回167振 率3.14(エンゼルス)

 通算210勝、チームのレジェンドの左腕クレイトン・カーショー(今季13勝5敗、防御率2.46)は今オフにFAになっている。その上に肩の手術もした。来季ドジャースで投げる可能性は低い上に、新加入の大谷翔平も来季は投げない。そうなると、NPBとはいえ山本由伸の実績が先発投手陣では一番になる。今更ながら防御率1.21はすさまじい。

 ドジャースはタンパベイ・レイズから2023年ブレークした先発右腕のタイラー・グラスノーを獲得。先発左腕がいないから補強する可能性はあるが、24歳のボビー・ミラーに加え、山本とグラスノーの新加入組がローテーションの核となるのだろう。ただ身長178cmの山本は投手陣の中では一番小さい。

WBC、東京五輪でもエースとして栄光に導いたが

 ここ3年、山本由伸は「絶対的なエース」として君臨してきた。その責任感たるや凄まじいものだった。その上、侍ジャパンのエースとして2021年東京オリンピックの金メダル獲得、そして今年のWBC制覇にも貢献した。

 その活躍は比類ないものではあったが――責任感、使命感の強さゆえに「マウンドに立ち続けすぎる」面があったと筆者は感じる。

 どんな大投手でも、シーズン中には調子が上がらない時が必ずある。山本でも序盤に失点して、5回で100球近くを投げたことはある。指揮官とすれば、次回登板のために降板も選択肢に入れたこともあるだろうが、山本由伸は6、7回と投げることが多かった。エースとして救援投手に迷惑はかけられない、というところではあろう。

【次ページ】 “日本ラストピッチ”では138球完投をしている

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