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「最悪だ」31歳ネイマールの左ひざ大ケガは「全治半年か8~10カ月」…39度目故障で“不要論”ブラジル代表から去る末路なのか 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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posted2023/10/21 17:00

「最悪だ」31歳ネイマールの左ひざ大ケガは「全治半年か8~10カ月」…39度目故障で“不要論”ブラジル代表から去る末路なのか<Number Web> photograph by REUTERS/AFLO

ウルグアイ戦を前にしたネイマール。この試合でまさかの悲劇が起こるとは……。

 2013年にバルセロナへ移籍して以降、故障が増えたが、それでもクラブとセレソンの試合の80%以上に出場していた。

 故障の頻度が急増し、なおかつ大きな故障をするようになったのは、2017年にパリ・サンジェルマン(PSG)へ移籍してから。2018年2月末に右足の第5中足骨を骨折して手術を行ない、約3カ月間欠場。2018年W杯ロシア大会には辛うじて出場したが、体調面の不安からシミュレーションとダイビングを繰り返し、世界中のメディアとファンから嘲笑を浴びた。

 2019年1月に同じ箇所を骨折して再び約3カ月間欠場すると、6月にも右足首の靭帯を断裂して約3カ月間欠場。2021年11月に左足首をねんざ、今年3月には右足首を手術して、4カ月間を超えるリハビリを終えたところだった。骨折と靭帯断裂以外にも、筋肉系の故障も頻発していた。しかし、膝の靭帯を断裂したのは今回が初めてだ。

PSG時代の欠場続きはサポーターとメディアが批判

 2017年の加入以来、PSGでは実に試合の50%近くを欠場。地元メディアとサポーターから「高給を食みながら、肝心の試合にはいつもいない」、「パーティー三昧で、アスリートとしての自覚がない」と非難された。

 今年8月にアルヒラルへ移籍した際、PSGのサポーターは「育ちの悪い奴がいなくなって清々した」と歓迎。ブラジルのメディアと国民の多くは、「巨額の報酬に目が眩み、低いレベルのリーグで楽をすることを選んだ」、「キャリアを放棄したも同然」と痛烈に批判。「もはやネイマールはセレソンに不要」という声が噴出した。

 それでも、今年7月にセレソンの暫定監督に就任したフェルナンド・ジニスは「攻撃の中心はネイマール」と明言。ネイマールも、ジニスを「独特の戦術と優れたアイディアを持ち、巧みなチーム作りをする素晴らしい指導者」と称賛していた。

ネイ負傷→W杯予選8年ぶり敗戦で踏んだり蹴ったり

 セレソンは、2026年W杯南米予選の第1節でネイマールの2得点などでボリビアに5-1と大勝した。

【次ページ】 意外にもネイマール不在を嘆く声は多くない

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