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「タケはゲームで使ってるよ」少年と敵地大ブーイングの愛憎…月間MVP久保建英22歳が“アトレティコサポに認められた勲章”を撮った

posted2023/10/12 17:00

 
「タケはゲームで使ってるよ」少年と敵地大ブーイングの愛憎…月間MVP久保建英22歳が“アトレティコサポに認められた勲章”を撮った<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

アトレティコ戦での久保建英。9月の月間MVPに輝くなどその力はスペインに轟いている

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中島大介

中島大介Daisuke Nakashima

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Daisuke Nakashima

スペインのラ・リーガ9月の月間MVPを獲得した久保建英(22)。日本代表合流前の一戦ではゴールにこそ絡めなかったものの、乗り込んだ敵地の首都マドリードでは興味深い反応があったという。現地で撮影した日本人フォトグラファー中島大介氏が「NumberWeb」にてレポートする。

 10月8日、ラ・リーガ9節、久保建英所属のレアル・ソシエダは、敵地でアトレティコ・デ・マドリーと対戦した。

 監督シメオネが率いるアトレティコは、久保への徹底マークを敢行。それだけではなく、久保へのパス自体を制限させた。

 ホームで2対1の勝利を収めた試合後コメントでシメオネは、「試合を通して久保を制御できた」と、久保への対応が勝利の鍵だったことを述べている。

アウェイながら月間MVPの久保に集まる注目は高かった

 さらにこの試合、久保を〈標的〉としたのはアトレティコ陣営だけではなかった。

 キックオフ前のピッチでは、スペイン首都を本拠とする現地各媒体のカメラマンが久保を追う姿が多く目についた。この日に先立ち、9月度のリーガ最優秀選手として久保の受賞が発表されていたからだった。

 昨シーズン終盤より、得点数という数字も含めての好調を維持してきた久保に対し、対戦相手が厳しいマークを敷くのは、もはや通常となっていた。それでも、アウェイ会場において現地メディアが見せた、ここまでの注目度は初めてのこと。

 リーガ5シーズン目になる久保にとって初の勲章は、それだけのインパクトのあるものだった――。

 今スペインは、1950年以来の暑い秋を迎えている。

 キックオフ時間の16時15分頃には、快晴の下、この日の最高気温30度になろうとしていた。

 アトレティコのホームスタジアム、メトロポリターノには、地下鉄駅が隣接しており、やや郊外にはあるが、アクセスは悪くない。スタジアムと同じ名の駅を出ると、多くの出店が待ち構えており、その向こう側に巨大なスタジアムが姿を見せている。入場ゲートまで道を間違える方が難しいかもしれない。

 ピッチ脇のカメラマンポジションに向かう。〈7番 グリーズマン〉のユニホーム着用サポーターが1番多いように感じられた。

 バルサからの復帰時には、ブーイングを浴びる厳しい時間も過ごしたが、チームへの熱意、パフォーマンスでファンの心を掴み直し、チームの中心選手と返り咲いている。

「タケはゲームで使っててお気に入りなんだよ」

 そんな中、最前列から「TAKE!」と大きな声援を送る、赤白ユニホームの少年サポーターの姿があった。ホームチームの愛称の一つに〈ロヒブランコス(赤白)〉というのがある。「アトレティコサポーターだよね?!」と声をかけると、「もちろん」とエンブレムを指差してくれた。

【次ページ】 「タケはゲームで使っててお気に入りなんだよ」(写真あり)

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