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大谷翔平「3つの手術」の選択肢とは? スポーツ整形外科の“名医”が断言「トミー・ジョン手術を採用すると思う」納得の理由

posted2023/09/12 17:14

 
大谷翔平「3つの手術」の選択肢とは? スポーツ整形外科の“名医”が断言「トミー・ジョン手術を採用すると思う」納得の理由<Number Web> photograph by JIJI PRESS

現在8試合連続での欠場となっている大谷翔平。今後の「選択肢」を医師に聞いた

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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 大谷翔平は右肘に再びメスを入れるのか。決断のときが、刻一刻と近づいている。最短で9月14日(日本時間15日)もしくは15日(同16日)に判断を下す可能性がある。もちろん、シーズン終了後ということもあり得る。仮に決断即手術となれば、11日(同12日)から始まるシアトルでのマリナーズ3連戦が大谷にとっては今季最後のプレーとなる。

 大谷の代理人を務めるネズ・バレロ氏が右肘の状況について報道陣に説明したのは4日のことだった。およそ25分間に及んだ答弁のポイントを要約すると以下のようになる。

A:18年に右肘再建手術を受けた部位は無傷。前回は上部で一番奥の方だったが、今回は別の部位で骨に近い最下端。

B:何らかの処置は必要であり、今後10、11日くらいで判断を下す。

C:来年開幕の打者出場には問題がないと考えている。

D:今後も今まで同様に長く二刀流継続を目指す。

 シアトル3連戦で今季終了の可能性があると考える理由は『B』にある。3連戦は13日で終了。代理人の言う10日目は14日のオフデー、11日目の15日は本拠地でのタイガース戦初戦にあたる。そこで決断即手術という判断を下した場合は、マリナーズ戦が最後になる。

「3つの手術」の選択肢がある

 バレロ発言を受け、日米のメディアは医療専門家へ取材を行った。その情報を整理すると処置には3つの選択肢がある。それが共通見解だ。

1:インターナル・ブレース

2:トミー・ジョン手術

3:ハイブリッド手術

 右肘にメスを入れる選択肢ばかりだ。ここで『C』が大きなポイントとなってくる。術後から復帰までそれぞれどの程度の時間を要するのか。一般的に論じられているデータは以下の通りになる。

インターナル・ブレース 最短約6カ月

トミー・ジョン手術 約18カ月~24カ月

ハイブリッド手術 約14カ月~24カ月

 来季、開幕に間に合うのは「インターナル・ブレースしかない」。だが、これはあくまでも投手復帰としての指標だ。打者としてはどうなのか。格好のサンプルがあった。

【次ページ】 人工靭帯か、トミー・ジョンか?

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