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「1歳からゴミ箱に投げるスナップがキレイで」3Pシューター富永啓生の父(元日本代表)が伝え続けたこと「シュートを決めてなんぼだろ」 

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大柴壮平

大柴壮平Sohei Oshiba

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2023/08/29 11:04

「1歳からゴミ箱に投げるスナップがキレイで」3Pシューター富永啓生の父(元日本代表)が伝え続けたこと「シュートを決めてなんぼだろ」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

W杯フィンランド戦で大活躍を見せた富永啓生。父が語る素顔とは

「啓生が生まれたときから枕元に7号球を置いておいたんです。気づいたらボールをポンポン叩くようになっていました。お座りするようになったら、もうボールを投げていましたね。投げると言っても当然目の前にポロンと落とすだけですけど」

最初はジョーダン、次にコービーの…

 当時を語る啓之さんの目は優しい。

「1歳で立てるようになった時から、すでに物を投げるのが好きでした。親バカだと思われるかも知れませんが、ゴミ箱にゴミを投げたりする時のスナップが綺麗で感心したのを覚えています」

 しかし、ボールの投げ方自体を教えたことはないと啓之さんは言う。

「ボールを枕元に置いたのもそうですけど、親としては教えるというよりも環境を与えてあげることが大事だと思っていました。だから、啓生が赤ん坊の頃から一緒にNBAのビデオを観るようにしたんです。最初はマイケル・ジョーダンのVHS、次にコービー・ブライアントのDVDを買いました。あのスナップは目から覚えたんだと思います」

“ある経験”で啓生は海外志向になっていったのかも

 JBLスーパーリーグでプレーしていた啓之さんだからこそ与えられた環境もあった。練習場や試合に連れて行ったおかげで、幼き日の啓生少年はトップレベルの選手のプレーを生で観ることができたのだ。

「啓生は僕より外国籍選手ばかり応援していましたね。小さい頃からNBAを見せていたので、最初は外国籍の選手は全員NBAの選手だと勘違いして、一人で興奮していました。外国籍選手の方も可愛がってくれましたし、そんな経験もあって啓生は海外志向になっていったのかもしれません」

 こうした環境を存分に活かした富永は、天性のシュート力に磨きをかけた。ミニバスから中学までは身長が低かったこともありキャッチ&シューターとして起用されていたが、たちまち身長の伸びた高校2年生以降は世代別の日本代表にも入り、その後2018年ウインターカップでの大活躍で、一気にその名は日本中のバスケファンの知るところとなった。

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