動機は「甲子園で応援したい！」

　このように、活動が多岐にわたる吹奏楽部だが、新入生はどのような志望動機が多いのだろうか。

「やっぱり『甲子園で応援したい』という子が多いですね。近年は『YouTubeに出たい』という子も急増しています。次に、『コンサートで演奏したい』『ミュージカルをやりたい』という声が多く、『コンクールに出たい』という子は、最近はそんなにいないですね」

見学に訪れると、部員たちがいきなり10曲近くプロ顔負けの演奏を披露してくれた（手前左が梅田監督）　©︎Haruka Sato

　2021年7月から始めたYouTubeチャンネルは、2年で登録者数が12万人を超える人気チャンネルに。「YouTubeに出たい」というのは、今の時代ならではの志望動機といえるが、このようなユニークな活動に果敢に取り組むのは、アイディアマンの監督・梅田隆司氏ならでは。

　では、創部18年でここまでの人気吹奏楽部に育て上げた梅田隆司氏とは、いったいどのような人物なのだろうか。その異色の経歴は、後にアイディアの源となる波瀾万丈の歩みと、とびきりの「野球愛」に彩られていた。

〈続く〉

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