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大谷翔平“去就”のカギを握るエンゼルスGM「ペリー・ミナシアン」とは何者か?「元々はバットボーイ」「ショウに投手陣再建の意見を聞いたんだ」 

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ブラッド・レフトン

ブラッド・レフトンBrad Lefton

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photograph byNanae Suzuki

posted2023/07/14 11:04

大谷翔平“去就”のカギを握るエンゼルスGM「ペリー・ミナシアン」とは何者か?「元々はバットボーイ」「ショウに投手陣再建の意見を聞いたんだ」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

大谷翔平の去就のカギを握るミナシアンGM。一体、彼は何者なのか。2022年シーズン開幕前のインタビューから紐解く

「ピッチャーとしてはシーズン中に新球を作るより、既に持っている武器を進化させる能力があります。グリップを変えたり腕の振りを微調整したりすることに長けた投手を私は“ハンド・タレント”と呼んでいますが、ショウはまさにそれ。誰でもできるわけではないのに彼はやってのける。あと、打撃に隠れて忘れられがちですが、ショウは盗塁もチームトップの26でした。この盗塁数には、足の速さだけではなく、走塁能力も反映されているはずです。走塁はかなり難しいスキルですが、ショウは抜群です。得点もチームトップ(103)でした。一塁や二塁から好スタートを切ることによって、際どいと思われる打球でもホームに帰ってこられるわけです。去年は何度もそんなシーンを見ました。スライディングもいいし、ベースを踏む位置も手で触る位置も鋭い。野球をよく知っている人です」

選手との距離の近さが裏方出身のミナシアンの強み。

 もちろん、大谷の活躍だけでは8年ぶりのポストシーズン進出は実現しない。昨季、リーグ西地区で優勝したアストロズとは18ゲーム差。4位に低迷したチームには補強が急務だった。

 球界での経験が浅く不慣れなため、クラブハウスなど選手の世界に入らないGMも多いが、裏方出身のミナシアンは選手と触れ合うことをためらわず、彼らの意見を大切にする。もちろんデータを重視するが、補強を行う上では選手の意見も判断材料の一つとして考える。

「食堂にあるテレビではメジャーのほかに、アメリカンフットボールやバスケットボールの試合も放送しています。気分転換に野球以外の競技を見ている選手が多いけれど、メジャーの試合を見て研究しているショウの姿を私は何度も見かけている。その姿を見て感動したし、だからこそ補強について彼の意見を聞いてもいい、ショウの意見を大事にしたいと思ったんです」

ショウに意見を求めた「この投手はどうか」

 昨季エンゼルスの弱点が中継ぎ陣にあるのは明白だった。リーグ2位・34セーブを挙げた守護神ライセル・イグレシアスに繋ぐリリーフ陣をどう立て直すか、だ。ミナシアンは大谷に意見を求めた。

【次ページ】 シンダーガードに“一目惚れ”

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