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大谷翔平と水原通訳の“空気感ピッタリ”な関係性…キャッチボールに運転、“11年目の絆”が深すぎた「翔平の英語はみなさんが思っているより…」 

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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posted2023/06/24 17:04

大谷翔平と水原通訳の“空気感ピッタリ”な関係性…キャッチボールに運転、“11年目の絆”が深すぎた「翔平の英語はみなさんが思っているより…」<Number Web> photograph by AFLO

大谷翔平を公私ともに支える通訳の水原一平氏

水原通訳が“公私ともに”大谷を支えている

 2人は日本ハムで2013年の“同期入団”。大谷はドラフト1位の選手として、水原通訳は通訳として入団し、11年目の付き合いになる。大谷はメジャー挑戦が決まる「けっこう前。はっきり決まっていない段階」(水原通訳)から水原通訳にオファーしていたという。ただ、日本ハム時代に大谷と水原通訳が話しているところをあまり見たことがないだけに、なぜ大谷が水原通訳を選んだのか、今も気になっている。

 大谷は今季の本拠地開幕戦前のイベントで、水原通訳について「ちょこっとだけ信頼しています」と冗談めかしたが、直後に「ある程度、分かる空気感というか。楽じゃないかなと思います」と語っていた。水原通訳は通訳業だけでなく、キャッチボール相手や動画撮影、運転手、時には囲み取材の仕切りを任されるなど、公私ともに大谷を支えている不可欠な存在だ。この「空気感」こそが、水原通訳を選んだ答えなのだろうか。

大谷が唯一“自ら話しかける”メディア関係者とは?

 大谷のメディア対応は限られた時間で行われている。理由は一つ。投打二刀流のため、ミーティングなどの準備、練習、体のケアなど、常に多忙を極めるからだ。日本ハム時代は「1日1回」だった取材対応は、エンゼルス移籍後は「活躍した試合後」に限られるようになり、今は基本的に「登板後」のみ。時間は長くても日米メディア合わせて10分など、制限が敷かれている。

 筆者もクラブハウスで毎日対面しているが、雑談をすることは原則、球団から許可されていない。現地取材に訪れる野球解説者や著名人と話すことさえ、かなり珍しい。大谷が日本から来たメディアで自ら話しかけるのは、日本ハム時代のチームメイトやコーチ。すなわち、これまでの野球人生で関わってきた人たちが大半を占める。

【次ページ】 「人の懐に入っていくのは群を抜いて上手い」

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