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“球界最小の164cm”だけど「身長を不利だとは思っていません」強気な19歳・滝澤夏央が追いかける名手・源田壮亮の大きな背中 

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市川忍

市川忍Shinobu Ichikawa

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photograph bySankei Shimbun

posted2023/04/17 17:01

“球界最小の164cm”だけど「身長を不利だとは思っていません」強気な19歳・滝澤夏央が追いかける名手・源田壮亮の大きな背中<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

昨シーズン、一軍デビューを果たした西武・滝澤夏央(19歳)「将来的には源田さんのような選手になりたいです」(写真は2022年)

「一軍の試合はもちろん配信で見ていましたし、僕は一軍の試合に出られていないので非常に悔しい気持ちはあります。でも、そういった目の前のことを気にするよりも、自分はもっと上を目指していかなければいけません。そのために毎日過ごすだけです」

 開幕前、話を聞くと、あくまで現時点では自分の技を磨くことが最優先だと語っていた。

 松井稼頭央監督は語る。

「(二軍キャンプスタートだった)理由については具体的にはお話しできないんですが、一軍にいるよりも二軍のほうが試合に出るチャンスが多いというのはもちろん理由の一つとしてありますね。滝澤の場合は、とにかくたくさんの試合に出て、いろいろなことを経験しなければいけない。守備も、走塁も、全体的なレベルアップを図るためには機会の数を多くしたいという思いはありました」

 WBCで源田が骨折し、開幕に間に合わなかったこともあり、いろいろな選手を試す段階で「昨年の経験がある」(松井監督)滝澤が4月8日に一軍昇格を果たした。そして15日、今シーズン、初めて訪れたチャンスにおいて、滝澤はプロ入り初ホームランで監督の期待に見事、応えたのだ。

 滝澤は振り返る。

「二軍キャンプから教育リーグと、ファームにいる間は走攻守、全ての練習に力を入れてきました。すべてが課題だと思ったので」

コーチ陣も驚いた滝澤の適応能力

 中でも得意とされる守備には時間を割いた。ファームの試合が終わるとサブグラウンドに場所を移し、連日、特守を受けた。

 3月、二軍内野守備・走塁を担当する阿部真宏コーチはこう語っていた。

「昨シーズン、一軍に上がって、あれだけすぐに一軍の打球や投手が投げるボールに対応できるとは予測していませんでした。能力が高い選手だということはわかっていましたけど正直、びっくりしましたね。

 1年目から、練習している内容は同じ。守備の際の間合いを体に沁み込ませること。そしてやっぱり体作りですね。1年間、一軍で試合に出続けるにはもっと体力が必要です。昨シーズンは『精神的に疲れる場面もあった』と本人も言っていて、今はその精神的な疲労を体でカバーするための練習を積もうということで練習しているところです。まずは体をいじめましょう、と。まずは二軍で試合にたくさん出て、そういった課題を一つひとつクリアしていこうというところです」

【次ページ】 「全然一軍レベルじゃない」

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