Sports Graphic Number MoreBACK NUMBER

ファイターズ新球場「エスコンフィールド」を創った男・前沢賢にベストセラー作家・鈴木忠平が直撃!「エスコンはまだ”完成”ではない?」

posted2023/04/08 11:03

 
ファイターズ新球場「エスコンフィールド」を創った男・前沢賢にベストセラー作家・鈴木忠平が直撃!「エスコンはまだ”完成”ではない?」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

エスコンフィールドHOKKIDOのプロジェクトリーダー・前沢賢氏(右)と建設地決定までの物語『アンビシャス 北海道にボールパークを創った男たち』を綴った作家の鈴木忠平氏(左)

text by

Number編集部

Number編集部Sports Graphic Number

PROFILE

photograph by

Kiichi Matsumoto

 ファイターズの新本拠地、エスコンフィールドHOKKAIDOが開場した。構想から13年、計画を進めたプロジェクトリーダー・前沢賢と、建設地決定までの物語『アンビシャス 北海道にボールパークを創った男たち』を描いたベストセラー作家・鈴木忠平が本音で語り合った。
 現在発売中のNumber1070号[北の大地の夢]鈴木忠平×前沢賢「新球場を創った鉄の意志」を掲載します。

エスコンフィールドはまだ「完成」ではない?

鈴木 長い年月をかけて完成した球場をご覧になって、どんな思いですか。

前沢 このプロジェクトは、つい最近立ち上がったものでもないですし、いろんな人たちが関わってここまできたので感慨深いです。1月5日の竣工式では、泣いてしまうかなと思っていましたが、全然涙は出てこなくて、これからやらなくてはいけないことがたくさんあるな、という感覚のほうが強かった。そういう意味では、やっとここまできたという思いとまだここまでかというふたつの気持ちが交錯していました。

鈴木 まだ「完成」ではない?

前沢 まだまだです。いろいろな人たちや選手にかわいがられながら成長すると思いますし、観客席も来年は変わっているかもしれない。既成概念にとらわれずどんどん変えていきたいと思っています。

鈴木 私は、初めてこのボールパークの建設地決定のニュースを聞いた時、なぜ札幌じゃないの? と思ったんです。北広島市という、自分は聞いたことのない土地で創ろうとしている人に興味を持って、球団関係者の人に話を聞くと、建物を造るんだけど、そこにまつわる人間模様が面白いんだと。それは取材してみたいと思いました。

『アンビシャス 北海道にボールパークを創った男たち』では、前沢さんを主人公に、プロジェクトの計画を作られてから、建設地が決まるまでを書かせてもらいました。

プロジェクト全体で一番苦労したのは?

前沢 自分が主人公なの? と思いますが、もちろん登場するとわかったうえで取材を何度も受けました。いいか悪いかは、この本を読んだ方や球場に来てくれた人の評価で決まると思います。

【次ページ】 何をやるかじゃなくて、誰と一緒にやるか。

1 2 3 4 NEXT
前沢賢
鈴木忠平
新庄剛志
栗山英樹
松本剛
三谷仁志
野村佑希
北海道日本ハムファイターズ

プロ野球の前後の記事

ページトップ