日米通算200勝まであと12勝

登板のない日はベンチで戦況を見守ったダルビッシュ　©Getty Images

　ただ、WBCでの疲労、不規則な調整ペースを、公式戦での言い訳にするつもりはない。昨年までの実績からも、本来であれば3年連続となる開幕投手の最有力候補に挙げられていたはずだ。だが、首脳陣と話し合った結果、3月30日からの開幕カードでの登板を回避し、6戦目となる4月4日のダイヤモンドバックス戦で今季のスタートを切ることになった。公式戦は、162試合の長丁場。悲願の世界一を目指すパドレスは、その先のポストシーズンも視野に入れるだけに、エースに「見切り発車」を求めるつもりはない。

　あと5勝に迫ったメジャー通算100勝、12勝で到達する日米通算200勝。パドレスが頂点に立てば、WBCとの「ダブル世界一」にも手が届く。

パドレスキャンプへと戻ったダルビッシュ　©Getty Images

「今は普通の日常に戻ったので。すべてがリラックスしている感じがします」

　日増しに強くなるアリゾナの日射しを受けながら、日米通算19年目のシーズンに備えるダルビッシュは、気負うことなく、心静かに、スタート地点に目を向けた。

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